弁理士・知財転職サポート面接でよく聞かれる質問集

Ⅰ. 基本的な質問事項

1.自己紹介をお願いします

採用担当者は、応募者の第一印象、コミュニケーション能力、職務経験の概略、その経験が自社で生かせるものなのかを、自己紹介から見極めています。

そのため、初対面であるあなたの人物像、職務経験を知るうえで自己紹介は大切だと考えています。

採用担当者は、自己紹介時の表情や語調から、自社の社員と業務を行えるかという点もチェックしています。最初に氏名を名乗り、応募企業で生かせるあなた自身の職務経験を簡潔に語ることがポイントです。回答は要点を押さえて、30秒から1分程度にまとめましょう。

2.職務経歴を教えてください

採用担当者は、応募者がこれまでどんな業務に携わってきて、どのように自社でスキルを生かせるのかを見極めています。多岐にわたる業務に携わりたくさんのスキルを身に付けてきた場合は、それらを簡潔に述べ、その中でも自分の強みとなるような経験を具体的な数字などを交えて伝えましょう。

その際、応募企業で生かせるスキルでなければアピールとしては弱いので、自分のスキルと企業で求められる人材としての共通部分を事前に見つけておくことが大切です。

3.前職の退職理由は何ですか?

採用担当者は、退職理由から自社における組織適応力、ストレス耐性、キャリアプランをチェックしています。

例えば「人間関係がうまくいかず辞めた」という回答から、自社でも同様の問題が起きる可能性を懸念します。

ネガティブな理由で辞めた場合でも、そのことをきっかけに現在はポジティブに将来を考え転職活動を行っているといった回答をしましょう。ただ、「スキルアップ・キャリアアップ・やりがい」などの抽象的な理由だけを並べるのは避けて、具体的な根拠を添えて答えることが大切です。

採用担当者は、「○○が嫌だから辞めた」という退職理由ではなく、「○○を実現したいから辞めた」という退職理由を評価します。業績不振や倒産等の不本意な退職であっても、だからこそ働くことを真剣に考えて、今の応募企業と巡り合えたといったポジティブな回答を考えましょう。

4.離職期間が長いようですが、何をされていましたか?

あなたの転職の捉え方や、ご事情などを確認するための質問なので、必ずしもマイナスイメージで聞くわけではありません。たとえば、職業訓練校や資格取得による勉強のための離職期間はアピールにも繋がるので、しっかりとお伝えしましょう。

5.当社を志望した理由は何ですか?

採用担当者は、この質問からあなたの職務上の強み、キャリアプラン、自社の理解度、そして自社への思いをチェックしています。給与・福利厚生・安定性といった仕事内容以外の志望理由を強調するのは避けましょう。

前職の職務経験を生かして、その企業だからこそ貢献したいという志望動機を考えてください。

応募企業の特徴を把握していなければ、明確な志望理由を話すことはできません。「私の前職における○○といった経験を生かして、○○である御社で、○○として貢献していきたいと考え志望しました」といった流れの回答を心掛けてください。

Ⅱ. 面接での専門的な質問

1.なぜ弁理士/知財業界を目指そうと考えたのですか?

弁理士という資格や知財業界を知ることになったきっかけ(例:大学で知財の講義を受講した、実際に自分で出願業務に関わった、知的財産権に関する〇〇という報道を見て 等)や自身が生かせると思う強み(例:語学力 出願に関わる実績 資格等)を織り込みつつ、面接官が納得できるような動機を話すことが必要です。

2.弁理士試験を受験したことはありますか?

特許技術者や企業知財求人への応募の場合に想定される質問です。受験歴があればどの段階の試験で不合格だったのかを追加で問われるケースもあります。

将来的なキャリアアップの意思や自己研鑽に関する意識を問われる質問です。

仮に受験歴がなくても、「多忙で受験の機会がなかったが、転職後には受験したい」等、前向きな意思を伝えることが必要です。

3.〇〇という業務に対応できますか?

大手企業の知財部や一部の大規模事務所を除き、複数の業務を同時にこなすマルチタスクが求められる傾向があり、これまでの職歴や専門分野外の業務への対応に関して問われるケースもあります。

例:
「外国特許事務に加え、国内特許事務の処理をお願いする場合もあるが問題ないですか」
  
「専門分野外の出願に関わってもらうこともあるが、対応できそうですか」
  
「弁理士として後進や事務スタッフの指導にも当たってほしいが、どうですか」