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2025.04.09最終更新日2025.04.09

HR & 採用業界ニュース解説|2024年「賃上げ率」が高かった職業、初任給30万円時代、宇宙一本気(マジ)な乗務員採用プロジェクト

HR & 採用業界ニュース解説|2024年「賃上げ率」が高かった職業、初任給30万円時代、宇宙一本気(マジ)な乗務員採用プロジェクト

人事・採用担当の皆さま、春爛漫の候、いかがお過ごしでしょうか。
新年度を迎え、新たな気持ちで業務に取り組んでいらっしゃる人事・採用担当者の方も多いことと思います。
採用ナレッジでは、そんな皆さまに役立つ情報をピックアップし、深掘りする「HR & 採用業界ニュース解説」を定期的にお届けすることにしました。

内藤さん

田中さん

小林さん

今回は第2回目、前回に引き続き採用支援のベテラン内藤さんと、新人の田中さん、そして進行の小林の3人で、しっかり解説していきたいと思いますので、最後までお付き合いください。

採用に関するお悩み、ご相談ください!

採用におけるミスマッチ、採用費の高騰、採用した従業員の早期離職など、人材採用に関するお悩み・ご相談のある方はお気軽に内藤一水社までご連絡ください。採用業界のプロである私たちが丁寧にサポートします。

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2024年一番「賃上げ率」が高かった職業とは?

さて、最初のニュースはこちら。

内藤さん、これは意外な結果だったようですね。

ええ、私も驚きました。なんと、2024年に最も賃上げ率が高かったのは「鉱業、採石業、砂利採取業」で、平均賃上げ率は約5.9%だったようです。今や日本ではあまり見かけない業種ですが、特定の資源需要の高まりや、なり手不足といった背景があるのかもしれませんね。

鉱業ですか!イメージがあまりなかったので、本当に意外です。他の業種ではどうだったのでしょうか?

製造業は4.4%で、大手鉄鋼メーカーの新日鉄は月額3万5000円のベースアップを含む14.2%の賃上げを実施したとのことです。自動車業界のホンダも月額1万3500円のベースアップを含む、月額2万円の賃上げを行ったようですね。

食品・外食産業も活発だったようですね。

ええ、ファミリーレストラン大手のすかいらーくホールディングスは6.2%、ハンバーガーチェーンのモスフードサービスは8%、牛丼チェーンの松屋フーズHDは10.9%の賃上げ率だったそうです。

飲食業界は人手不足が深刻ですから、賃上げも必然の流れなのかもしれませんね。

物価高の影響もあり、幅広い業種で賃上げが行われた一年だったと言えそうですね。このニュースは人事・採用担当者にとってどのような示唆があるでしょうか?

まず、全体的に賃上げの流れが強まっていることを改めて認識する必要がありますね。物価上昇への対応、政府の賃上げ促進策、そして深刻な人手不足が背景にあることは記事にも明確に書かれています。特にこれまで賃金水準が高くなかった業界でも大幅な賃上げが見られるということは、採用市場全体の競争が激化している証拠でしょう。

新卒採用の現場でも、学生さんの給与に対する意識が年々高まっていると感じます。初任給だけでなく、その後の昇給やキャリアパスについても、以前よりもずっと質問されるようになりました。

まさにその通りです。今回のニュースは、採用活動における給与戦略の重要性を再認識させてくれます。求職者、特に若い世代は、賃金を重要な判断基準の一つとして捉えています。他社が積極的に賃上げを行っている中で、自社の給与水準が低いままでは優秀な人材の確保はますます難しくなるでしょう。

従業員の給与戦略という点では、いかがでしょうか?

新規採用者だけでなく、既存の従業員の給与体系についても見直しが必要になるかもしれません。新卒の初任給を大幅に引き上げた場合、経験のある社員との給与バランスが崩れてしまわないように注意が必要です。
既存社員の給与も適切に評価し、定期的な昇給やインセンティブ制度などを整備することが重要になります。今回の賃上げの背景には、物価上昇への対応という側面もありますから、従業員の生活水準を維持するためにも、給与の見直しは不可欠と言えるでしょう。

賃上げは企業のコスト増に直結しますが、人材確保と従業員満足度向上という観点からは、重要な投資と言えそうですね。

初任給30万円時代:業界「横並び」が崩壊、人手不足で人材確保

続いてのニュースはこちら。

こちらも賃金に関する話題ですが、新卒の初任給に焦点が当てられていますね。

ええ、ここ数年、初任給を大幅に引き上げ30万円を超える企業が増えているというニュースは、人事界隈では大きな話題になっています。かつては同業種や同じ企業規模間でほぼ同じ水準だった初任給の「横並び」の傾向が、人手不足を背景に崩れ始めていると記事にもあります。

メガバンクや大手建設会社、アパレル大手のファーストリテイリングなどが、軒並み初任給を30万円以上に引き上げているようですね。これは優秀な若手人材の獲得競争が激化していることの表れなのでしょうか?

まさにその通りでしょう。記事にもありますが、少子高齢化による労働力人口の減少、特に若年層の割合低下が深刻化しており、企業は優秀な人材を確保するために、なりふり構っていられない状況なのかもしれません。

初任給の高額化は、企業の人材確保戦略や既存社員の給与体系にどのような影響を与えますか?

人材確保戦略においては、初任給は非常に強力な武器になります。特に高いスキルやポテンシャルを持つ学生は、より高い給与を提示する企業に流れる傾向が強いですから、企業としてはある程度、思い切った投資が必要になってくると言えるでしょう。

ただ、初任給だけを上げても、その後のキャリアパスや成長機会が魅力的でなければ、結局は離職につながってしまう可能性もありますよね。

その通りです。初任給はあくまで入り口に過ぎません。入社後の育成体制やキャリアアップの機会、企業文化なども含めた総合的な魅力が重要になります。

既存社員の給与体系への影響はどうでしょうか?内藤さんも先ほど触れていましたが。

新卒の初任給が大幅に上がると、どうしても既存の若手社員との給与差が縮まってしまいます。場合によっては、経験の浅い新卒の方が、入社数年目の社員よりも給料が高いという逆転現象も起こりかねません。これは既存社員のモチベーション低下や不満につながる可能性があり、企業としては早急に対応を検討する必要があります。

初任給の高額化は、中小企業にとっては厳しい状況かもしれませんね。大手企業のように潤沢な資金力がない場合、同じように初任給を上げるのは難しいのではないでしょうか?

その通りです。中小企業は初任給だけで大手企業と競争するのは困難でしょう。しかし、給与以外の魅力、例えば、地域に根差した事業への貢献感や風通しの良い社風、多様な業務に挑戦できる機会などをアピールすることで、優秀な人材を引きつけることは可能だと思います。

確かに給与だけが全てではないですよね。私も就職活動中、企業の理念やビジョンに共感できるかどうかも重視していました。

このニュースから人事・採用担当者が気付き、学ぶべき点はありますか?

まず、新卒採用の給与水準は、今後も上昇傾向が続くと考えられます。各企業は、自社の財務状況や業界の動向を踏まえつつ、競争力のある給与設定を行う必要に迫られるでしょう。また、給与だけでなく、福利厚生や研修制度、キャリアパスなど、総合的な待遇をアピールすることも重要になります。

特に、IT業界やエンジニア職など、専門性の高い人材の獲得競争は激化しているので、これらの職種においてはより思い切った給与設定が必要になるかもしれませんね。

その通りです。専門性の高い人材は、市場価値も高いため、相応の待遇を用意しなければ、獲得は難しいでしょう。今回の初任給30万円というニュースは、人材獲得競争の激化を象徴する出来事と言えるかもしれませんね。

「宇宙一本気(マジ)な乗務員採用プロジェクト」がヤバい!

最後のニュースはこちら。

人手不足が深刻な状況下で、200人もの応募者を集めたという手腕は、人材採用をサポートする立場から見ても非常に興味深いですね。

ええ、岡山県を中心に運輸関連事業などを展開する両備ホールディングスが、乗務員200人を採用するために実施したプロジェクトですね。「宇宙一本気」というネーミングからして、インパクトがありますね!

どんな取り組みを行ったのでしょうか?

まず、これまでの乗務員のイメージを一新するため、採用に特化したCMを大々的に放映したり、車体一面に採用広告を掲載した専用バスを走らせたりと、とにかく人目を引くプロモーションを展開したそうです。

それは斬新ですね!広告専用バスというのは、街中でも目立ちそうです。

さらに、バスやトラック、タクシーの運転体験ができる「大人の運転体験会」も開催したそうです。教習所のコースを実際に走行できるという、非日常的な体験を通じて、仕事への理解を深めてもらうという狙いがあったようですね。

運転体験会は、求職者にとって仕事内容を具体的にイメージできる良い機会になりそうですね。参加者の満足度も高かったと記事にありますね。

ええ、これらの積極的な取り組みの結果、両備ホールディングスは目標としていた200人の採用を達成したそうです。そして、第二弾としてさらに200人の採用を目指しているとのことです。第二弾では、「稼げる、働きやすい、誇れる」といった労働条件の質的な向上に重点を置いているようですね。

この採用プロジェクトが成功した要因として、記事ではどのような点が挙げられていますか?

そうですね。まず「知ってもらうこと」「体験してもらうこと」に重点を置き、そこからファンを増やしていくという独自の戦略が成功の鍵だったと分析しています。

確かに、従来の求人広告だけでは、なかなか応募には繋がらないこともありますから、まずは興味を持ってもらうための工夫が必要ですよね。

両備ホールディングスの場合は、インパクトのあるプロモーションで認知度を高め、運転体験会で仕事内容への理解を深めてもらい、さらに労働条件の改善で応募意欲を高めるという、段階的なアプローチが奏功したと言えるでしょう。

このニュースは、魅力的な採用広報や応募者を集めるための戦略という点で、どのようなヒントを与えてくれるでしょうか?

まず、従来の採用手法にとらわれず、自由な発想で採用広報を企画することの重要性を教えてくれますね。「宇宙一本気」というキャッチーなコピーや、広告専用バスの運行など、話題性のある取り組みは、多くの人々の関心を集め、認知の拡大に繋がったと思われます。

若い世代は特に、面白くてユニークな情報に敏感ですから、SNSなどを活用して積極的に情報発信していくのも有効かもしれませんね。

ええ、ターゲット層に合わせた広報戦略を展開することが重要です。また、運転体験会のように、応募者に仕事内容を具体的にイメージしてもらうための工夫も、応募意欲を高める上で有効でしょう。

その上で労働条件の改善にも取り組みますっていう流れはスムーズですよね。

そうですね。「稼げる、働きやすい、誇れる」という三つの要素は、求職者にとって非常に魅力的なキーワードです。給与水準だけでなく、休暇制度や福利厚生、キャリアアップの機会などを充実させることで、より多くの応募者を集めることができるでしょう。

この事例は、人手不足に悩む多くの企業にとって、非常に参考になるのではないでしょうか。私も、もっと柔軟な発想で企業の採用活動をお手伝いしていきたいと思いました!

最後に

3つの最新ニュースについて、それぞれの視点から深く掘り下げていただきました。最後に、今回の取り上げたニュース全体を振り返って、人事・採用担当者の皆様に向けてメッセージをお願いします。

今回取り上げた3つのニュースは、いずれも現代の採用・人事における重要なテーマを示唆していました。賃上げの流れ、初任給の高騰、そしてユニークな採用プロジェクトの成功。これらの事例から言えることは、企業は常に変化する社会情勢や労働市場の動向を把握し、柔軟かつ戦略的に対応していく必要があるということです。特に、人手不足が深刻化する中で、従来のやり方にとらわれず、新たな発想で人材獲得に取り組む姿勢が求められていると感じました。

賃上げや初任給の高騰は、求職者にとって魅力的な要素であることは間違いありませんが、それだけではなく、企業の理念や文化、成長機会なども重要であることを改めて認識しました。両備ホールディングスさんのように、ユニークな発想で応募者の興味を引き、仕事内容を具体的に伝える工夫は、私たちも積極的に取り入れていくべきだと感じました。

今回の3つのニュースを通じて、人事・採用担当者の皆様は、賃金戦略の重要性、新たな採用手法の可能性、そして従業員エンゲージメントの向上といった、多角的な視点を持つことの重要性を再認識されたのではないでしょうか。変化の激しい時代ですが、今回の内容が皆様の今後の採用・人事戦略の一助となれば幸いです。

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