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2025.05.14最終更新日2025.05.14

HR & 採用業界ニュース解説|女性が活躍する会社BEST100、昇給が転職を考えるきっかけに、2025年4月「人手不足」倒産最多

HR & 採用業界ニュース解説|女性が活躍する会社BEST100、昇給が転職を考えるきっかけに、2025年4月「人手不足」倒産最多

木々の緑が目に鮮やかな季節となりました。ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたでしょうか?
人事・採用担当者の皆様におかれましては、早くも来年度に向けた準備や足元の採用活動に奔走されていることと存じます。
採用ナレッジでは、そんな皆さまに役立つ情報をピックアップし、深掘りする「HR & 採用業界ニュース解説」を定期的にお届けしております。

内藤さん
田中さん
小林さん

今回は第5回目、前回に引き続き採用支援のベテラン内藤さんと、新人の田中さん、そして進行の小林の3人で、しっかり解説していきたいと思いますので、最後までお付き合いください。

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採用におけるミスマッチ、採用費の高騰、採用した従業員の早期離職など、人材採用に関するお悩み・ご相談のある方はお気軽に内藤一水社までご連絡ください。採用業界のプロである私たちが丁寧にサポートします。

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2025年版「女性が活躍する会社BEST100」

さて、最初のニュースはこちら。

なんとEYJapanが総合ランキング1位に輝きました!内藤さん、EYJapanってどんな会社なのですか?

EYJapanは世界4大会計事務所(Big 4)の1つアーンスト・アンド・ヤングの日本におけるメンバーファームですね。

なるほど。ところでこのニュース、人事界隈ではかなり話題になっていますよね?

そうですね。EYJapanは昨年まで7位でしたから、今回の1位は大きな躍進と言えるでしょう。このランキングは「働きがい」と「働きやすさ」という2つの観点から、「管理職登用度」「女性活躍推進度」「ワークライフバランス度」「人材多様性度」の4つの指標で評価されていますね。

働きがいと働きやすさ、どちらも重要ですよね。EYJapanが1位になった理由は何なのでしょうか?

いくつか要因があるようですが、特に注目すべきは女性のキャリア形成を積極的に支援する取り組みのようです。例えば、管理職手前層向けの階層別選抜研修を実施し、同性の良いライバルを可視化することで昇進意欲を高めているそうです。驚くことに、この研修の参加者の約4割が昇格しているというデータもあるようです。

4割も!それはすごいですね。他にはどんな取り組みがあるんですか?

役員クラスが女性役員候補の指導にあたる「スポンサーシッププログラム」も評価されているようです。トップレベルが本気で女性の育成に取り組んでいる証拠でしょう。他にも、アンコンシャスバイアス研修や、上司が自身の弱みを率直に語るワークショップなどを通して、多様な価値観への理解を深める施策も継続的に展開しているとのことです。また、男性社員の育児休業と配偶者出産休職の取得率が100%という点も、働きやすさの面で大きく貢献していると考えられます。

なるほど。研修制度だけでなく、組織全体で女性の活躍を後押しする仕組みがあるんですね。ちなみに、2位には日本航空、3位には全日本空輸がランクインしていますね。これらの企業も女性管理職の登用が進んでいるようですね。

日本航空では客室乗務員から営業支店長への登用など、職種を横断した女性管理職の活躍が見られますし、全日本空輸では女性役員候補者の育成に力を入れ、関連会社の社長や役員に登用するなどの事例があるようです。

これらの事例を見ると、規模の大小に関わらず、女性が活躍できる会社には共通点がありそうですね。私たちのような中小企業でも、何か参考にできることはありますか?

まずは、経営層が女性活躍推進にコミットメントを示すことが重要です。そして、目標設定と進捗の可視化、女性向けのキャリア研修やメンター制度の導入なども有効でしょう。EYJapanのように同性のロールモデルを示すことや、男性社員の意識改革も不可欠です。

ありがとうございます。EYJapanの事例は、女性活躍推進に取り組む多くの企業にとって、非常に参考になるニュースだったと言えそうですね。

今春「昇給した」20代は3人に1人超す。昇給が「転職を考えるきっかけに」

続いてのニュースは、学情が発表した20代の昇給に関する調査結果です。

今春、「昇給した」と回答した20代は3人に1人を超え、さらに、昇給の有無が「転職を考えるきっかけになる」、高年収企業は「志望度が上がる」と答えた人も、ともに約9割に達したとのことです。田中さん、この結果を見てどう感じましたか?

率直に言って、20代の給与に対する意識の高さに驚きました。昇給が転職のきっかけになるというのは、シビアな意見だなと感じます。

いやいや、これは当然の流れだと思いますよ。今の20代は、物価高や将来への不安を抱えている世代です。昇給は、会社からの評価や期待の表れと捉える傾向が強く、それがなければ、より良い条件を求めて転職を考えるのは自然なことです。実際に、昇給しなかったことをきっかけに転職を決めたという声も上がっています。

9割近くの人がそう考えているというのは、企業の人事担当者としては無視できない数字ですね。

まさにその通りです。この調査では、昇給する企業に対して魅力を感じるという回答も9割を超えていますし、年収の高い企業は志望度が上がると答えた人も約9割に上っています。これは、若い世代が企業を選ぶ上で、給与が非常に重要な要素であることを示唆しています。

昇給がない場合、転職を通じて自分で年収を上げるしかないと考える人もいるんですね。

ええ。昇給できる企業は成長力があると感じ、自身も成長できる環境で働きたいという意欲の表れでもあるでしょう。一方で、約3割の20代しか仕事で成長を実感できていないという調査結果もあります。昇給は、成長実感を得られない場合の代替的な指標になっている可能性もありますね。

なるほど。給与だけでなく、成長の機会もセットで提供していく必要があるということですね。

その通りです。もし、すぐに大幅な昇給が難しい企業であれば、透明性の高い評価制度や、キャリアパスを明確に示すこと、成長機会の提供などを通じて、従業員のエンゲージメントを高める努力が求められます。非金銭的な報酬も含めたトータルリワード戦略が重要になってくるでしょう。

今回の調査結果は、改めて20代の採用・定着において、給与がいかに重要な要素であるかを認識させてくれるニュースでしたね。

2025年4月「人手不足」倒産最多の36件

最後のニュースはこちら。

内藤さん、これは人事・採用担当者にとって、かなり深刻な事態ですよね?

ええ、本当に由々しき事態です。「人手不足」倒産の内訳を見ると、「求人難」が10件で前年同月比66.6%増、「従業員退職」が14件で同100.0%増と、どちらも大幅に増加しています。これは中小・零細企業を中心に、人材の確保と定着の両面で非常に厳しい状況に置かれていることを示しています。

求人を出しても人が集まらない、せっかく採用してもすぐに辞めてしまう、という悪循環が起きているんですね。

その通りです。背景には、人材の流動化が進んでいることに加え、賃上げの必要性が高まっていることがあります。しかし、体力のない中小企業は、必要な賃上げを行うことができず、結果として人材を確保できずに倒産してしまうケースが増えているのでしょう。

人件費の高騰も、倒産の要因の一つとして挙げられていますね。

はい。求人難や従業員退職を防ぐために賃上げをせざるを得ない状況ですが、それが経営を圧迫し、最終的に倒産につながるというケースも少なくありません。さらに、原材料費やエネルギー価格の高騰、借入金利の上昇なども追い打ちをかけています。

人手不足が原因で、受注機会を失ってしまうこともあるそうですね。

ええ。人がいないために仕事を受けられず、業績が悪化するという、まさに負のスパイラルです。また、大企業と中小企業の賃金格差が拡大していることも、中小企業の人材確保を一層困難にしています。

このような状況に対して、人事担当者はどのような対策を講じるべきでしょうか?

中小企業こそ、給与以外の魅力で人材を引きつける必要があります。例えば、働きがいのある仕事内容や、成長の機会、柔軟な働き方、良好な人間関係など、従業員エンゲージメントを高める取り組みが重要です。また、採用活動においては、自社の魅力をしっかりと伝え、ターゲット層に響くような工夫が求められます。

政府や業界団体による支援策なども期待されますね。

そうですね。中小企業に対する採用支援や、人材育成の補助金制度などが拡充されることを期待したいところです。

今回のニュースは、人手不足が単なる採用難というだけでなく、企業の存続に関わる深刻な問題であることを改めて認識させられました。

最後に

今回の3つのニュースを振り返ってみると、女性活躍推進、若手人材の獲得、そして深刻な人手不足という、現代の日本企業が直面する重要な課題が浮き彫りになりました。最後に人事・採用担当者の皆様に向けて、一言ずつメッセージをお願いできますでしょうか。

今回の3つのニュースは、それぞれ独立した事象に見えますが、根底では「人材」というキーワードで繋がっています。女性が活躍できる環境を整備すること、若い世代の期待に応えること、そして、全ての人材にとって魅力的な企業になること。これらがこれからの企業成長には不可欠です。変化の激しい時代ですが、常にアンテナを張り、柔軟に対応していくことが重要だと思います。

今回の座談会を通して、改めて採用・人事の仕事の奥深さと責任の重さを感じました。特に20代の給与に対する意識や、人手不足による倒産の現状を知り、身が引き締まる思いです。今日学んだことを活かし、求職者の方々、企業で働く従業員にとって、より良い環境づくりが大切だということを、人事・採用担当者の皆さんに伝えていきたいと思います。

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