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お役立ち情報
色とりどりの紫陽花が雨に映える季節となりました。
人事・採用担当者の皆様におかれましては、上半期の締めくくりと下半期に向けた準備に、一層ご尽力されていることと存じます。
採用ナレッジでは、そんな皆さまに役立つ情報をピックアップし、深掘りする「HR & 採用業界ニュース解説」を定期的にお届けしております。
今回は記念すべき第10回目、前回に引き続き採用支援のベテラン内藤さんと、新人の田中さん、そして進行の小林の3人で、しっかり解説していきたいと思いますので、最後までお付き合いください。
採用に関するお悩み、ご相談ください!
採用におけるミスマッチ、採用費の高騰、採用した従業員の早期離職など、人材採用に関するお悩み・ご相談のある方はお気軽に内藤一水社までご連絡ください。採用業界のプロである私たちが丁寧にサポートします。
まずはこちらから無料相談そうですね。田中さんは「カジュアル面談」って、どんなイメージですか?
はい!名前はよく聞きますが、面接と何が違うのか、正直よく分かっていなくて…。面接よりは気楽なのかな、くらいのイメージです。
カジュアル面談は、その名の通り「合否を出さない、情報交換の場」と言えるでしょう。企業と候補者がお互いをよく知るための時間で履歴書不要のケースも多いようですね。
そのカジュアル面談が、なぜ今これほど増えているのでしょうか?
一番の背景は、採用市場が「候補者優位」になったことですね。優秀な人材を獲得するために、企業側も「選ばれる」努力が必要になった。そこで応募のハードルが低いカジュアル面談が、候補者と出会うための有効な手段になっています。
なるほど!いきなり面接だと、求職者の方も身構えてしまいますもんね。
そうですね。それにお互いに本音で話せるから、入社後の「こんなはずじゃなかった…」というミスマッチを防ぐ効果も大きい。これは早期離職の防止にもつながります。
企業にとっては良いことずくめに見えますが、何か気をつけるべき点はあるのでしょうか?
もちろん。ただ話すだけでは、採用にはつながらないので「情報提供」が目的なのか、「入社意欲を高める」ことまで狙うのか、目的をはっきりさせることが重要です。
ただの雑談じゃないんですね…!奥が深い。
その通り。このニュースは、採用活動が「企業が候補者を選ぶ」一方的なものから、「企業と候補者が互いに選び合う」双方向のプロセスに変化したことの表れとも言えるでしょう。
人材採用にも、顧客体験のような考え方が求められているわけですね。
まさにその通りです。候補者に「この会社、いいな」と思ってもらう体験、つまり「候補者体験」の向上が、企業の競争力に直結する時代になったと言えます。これからの採用担当者には、企業の魅力を伝える「営業力」や候補者のキャリア相談に乗るような「コンサルティング力」が、これまで以上に求められるかもしれません。
続いては「早上がり制度」のニュースです。
仕事が終われば定時前でも帰れるという制度のようですね。
早く帰れるのは嬉しいですが、自分の仕事が終わっても、周りがまだ働いていたら帰りづらいかな…。
確かに、運用が難しそうですね。内藤さん、この制度のメリットやポイントを教えていただけますか?
まずメリットは、単に早く帰れるだけでなく、限られた時間で成果を出すために業務のやり方を見直すきっかけになり、結果的に「生産性が向上」するところでしょう。
なるほど!時間制約が、逆に効率化を生むんですね。
その通り。そして、プライベートが充実することで「従業員満足度が向上」し、仕事への意欲も高まる。こうした先進的な取り組みは「企業イメージの向上」にもつながり、採用活動でも有利に働くと思われます。
良いことずくめに見えますが、注意点もありますよね?
そうですね。一番気をつけたいのは「不公平感」。制度を使える人と使えない人がいると、不満の原因になりやすいでしょう。それに制度を導入することで、人件費が増えたり、管理が複雑になったりする可能性もあるでしょう。
確かに、みんなが使える制度じゃないと、うまくいかなそうですね。
そして、法的な注意点も重要です。特に覚えておいてほしいのは、「早上がりした時間と、別の日の残業時間を相殺することはできない」ということ。法律では、残業代は「1日」単位で計算するのが原則です。
え、そうなんですか!てっきり相殺できるものだと…。
これはよくある誤解で、早退した日と残業した日が異なれば、それぞれの日で労働時間を計算し、残業代を支払う必要があります。特定の労働時間制度(フレックスタイム制など)を導入している場合は、例外的に相殺が認められる場合がありますが、これらの制度はあらかじめ労使協定を結ぶなどの手続きが必要です。従って、制度設計は法務面をしっかり固める必要があります。
このニュースは働き方が「時間」から「成果」で評価される時代への変化を象徴しているように感じますね。
そうですね。田中さんは、上司と話していて「考え方が違うな」と感じることはありますか?
正直なところ、ありますね。特にマニュアルがないと不安になる私たち世代に対して、上司からは「まず自分で考えてみて」と言われる。どう動けばいいか分からなくなったりします…。
まさに世代間ギャップですね。内藤さん、この調査からは他にどんなギャップが見えてきたのでしょうか?
非常に興味深い結果が出ています。まず大きなギャップは、仕事の進め方。上司世代が「何でもこなせるように」と願うのに対し、Z世代は「得意なことを活かしたい」と考える傾向が強いようです。
それ、すごく分かります!苦手なことばかりだと、やる気が出なくて…。
他にもZ世代は失敗をなるべく避けたいし、競争もあまり好まない。みんなの前より「個別で褒められたい」というのも特徴的ですね。
なるほど…。聞いているとギャップばかりに感じますが、共通点はあるのでしょうか?
実は、そこがこの調査の一番のポイントです。例えば「一人ひとりに合った褒め方が大事」という点や「成長のためのフィードバックは積極的に受けたい」という意欲は、両世代に共通しているのです。
そうなんですね!私も成長したいって思ってます!
そうですよね。それに「プライベートを優先したい(させてあげたい)」という価値観も、今や世代を超えた共通認識になっています。意外と考え方が同じ部分も多いようですね。
ギャップばかりではないんですね。この結果を人事や採用にどう活かせばいいのでしょうか?
大切なのは、無理にギャップを埋めようとしないこと。Z世代の「マニュアル重視」や「失敗を避けたい」という傾向は、彼らが育ったデジタル環境に起因する合理的な考え方と言えます。「やる気がない」と決めつけるのではなく、背景を理解することが第一歩ですね。
私たちの育った環境が関係しているんですね…。
そうですね。その上で先ほど話した「フィードバックの重要性」や「個に合わせた関わり」といった共通認識をベースにし、違いを乗り越えるのではなく、共通点を足がかりにコミュニケーションを設計することが大切です。Z世代が安心して挑戦できる環境をどう作るかが、企業の未来を左右すると言っても過言ではないでしょう。
本日もありがとうございました。カジュアル面談、早上がり制度、そして世代間ギャップと、今回の3つのニュースは、どれも現代の人事課題を象徴するテーマでしたね。
そうですね。これらのニュースには共通のキーワードが隠れていると感じます。「相互理解」と「個別最適化」、そして「従業員体験の向上」。
なるほど!カジュアル面談も早上がり制度も世代間の対話も、全部「相手を理解して、一人ひとりに合わせる」っていう視点が大事なんですね。
その視点で見ると人事の役割も大きく変わってきているように感じます。
そうですね。かつての人事の役割はルールの「管理」だったけれど、今は候補者や社員と良い関係を築き、異なる価値観をつなぐ「ファシリテーション(橋渡し役)」へと進化しているようです。そして、もう一つ忘れてはいけないのが、従業員の「ウェルビーイング」が企業の成長に直結するということです。社員が心身ともに健康で、幸せに働ける環境を整えることが、もはや福利厚生ではなく「戦略的な投資」になっていると言えるでしょう。
社員の幸せが、会社の成長の原動力になる。まさに「人」が主役の時代ですね。
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