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お役立ち情報
抜けるような青空に蝉の声が響き渡り、いよいよ夏本番を迎えました。
人事・採用担当者の皆様におかれましては、サマーインターンシップの準備や下半期に向けた戦略策定に汗を流されていることと存じます。
採用ナレッジでは、そんな皆さまに役立つ情報をピックアップし、深掘りする「HR & 採用業界ニュース解説」を定期的にお届けしております。
今回は第11回目、前回に引き続き採用支援のベテラン内藤さんと、新人の田中さん、そして進行の小林の3人で、しっかり解説していきたいと思いますので、最後までお付き合いください。

採用に関するお悩み、ご相談ください!
採用におけるミスマッチ、採用費の高騰、採用した従業員の早期離職など、人材採用に関するお悩み・ご相談のある方はお気軽に内藤一水社までご連絡ください。採用業界のプロである私たちが丁寧にサポートします。
まずはこちらから無料相談では早速、最初のニュースからいきましょう!
最初のニュース、見出しを見て思わず「えっ!?」って声が出てしまいました!「給与や福利厚生より『会社の雰囲気』重視が最多6割超」って、本当ですか!?
私、就職活動の時なんて、真っ先に初任給の欄をチェックしてましたけど…(笑)。
田中さん、正直でいいですね(笑)。でも、気持ちはよく分かります。実際に、別の調査では「給与」が依然としてトップだというデータもあって、情報が錯綜しているように感じますよね。
そうなんです! こっちの記事では「雰囲気」、あっちの記事では「給与」って…一体どっちを信じればいいのか…。新卒採用を実施する企業は、学生に何をアピールすればいいのでしょうか?
田中さん、いいところに気づいたね。その「ワケが分からない」感じこそが、今のZ世代の価値観を理解する一番のヒントかもしれません。
ヒント、ですか…?
そう。これはデータが矛盾しているのではなくて、「どっちも大事、でも優先順位の付け方が昔とは違う」ってことだと思います。
給与はもちろん大事。生活の基盤だし、自分の市場価値を示す指標でもあります。これは「ないと困る」もの。いわば、レストランで「水が出てくる」のと同じで、当たり前の前提条件「衛生要因」と言えるでしょう。
衛生要因…なるほど、ないと不満に思うもの、ですね。
その通り。一方で「会社の雰囲気」は、「あったら最高!」と思えるプラスアルファの価値。これが「動機付け要因」になります。どんなに美味しい料理でも、店員さんの態度が悪かったり、お店が騒がしかったりしたら、もう行きたくないって思うでしょう? それと同じで、学生たちは「最低限の給与は確保した上で、どうせなら楽しく、自分らしく働ける場所がいい」と考えているのです。昔と違って、今はSNSで社員のリアルな声が簡単に見つかるからね。良い情報も悪い情報も全部。だからこそ、パンフレットや求人サイトの綺麗な言葉だけを鵜呑みにせず、「本当のところはどうなんだろう?」と、僕らが思う以上に慎重になっている。入社後のミスマッチを本気で避けたいんだと思います。
たしかに! X(旧Twitter)で企業名を検索すると、現役社員の方の日常のポストや時には正直な感想なんかも見つかりますもんね…。学生さんは、そういう「生の情報」までしっかりチェックしているんですね。
だから企業側は、「給与はこれだけ出します!」という条件提示だけではダメだと思います。「うちの会社は、こんな人たちが、こんな風に楽しそうに働いていて、あなたもその一員になれるんですよ」という「雰囲気」を具体的に見せてあげる必要がある。例えば、ただの会社説明会じゃなくて、若手社員と本音で語れる座談会を開いたり、社員の一日を追ったVlogをYouTubeで公開したりね。
はぁ〜、なるほど! 「アットホームな社風です!」って100回唱えるより、社員さんがランチで盛り上がってる動画を1本見せる方が、よっぽど伝わるってことですね! 私、給与と雰囲気、どっちか一つを選ばせる二者択一で考えてしまっていました…。両方大事で、その見せ方が重要なんですね。
それでは続いて、2つ目のニュースです。
こちらは人材不足に悩む企業、特に中小企業にとっては、まさに「目からウロコ」なサービスかもしれませんね。
学生さんが運営する人材シェアサービス…?人材を…シェアする…? どういうことですか!?お隣の会社に「社員さんをちょっと貸してください!」ってレンタルするみたいな感じですか?
田中さんのその表現、あながち間違ってないようです(笑)。この「99サポート」というサービスは、まさにその発想ですね。特に人材の採用や育成に大きなコストをかけられない中小企業のために作られている。
月額9,900円というのも驚きですよね。
そうですね。創設者の山本さんは現役の学生でありながら、「日本の企業の99.7%を占める中小企業が、もっと輝ける方法はないか」という熱い想いからこのサービスを立ち上げたようです。人手が足りないA社と、少し業務に余裕があるB社が、お互いの社員を一時的に貸し借りすることで、業務の繁閑の波を乗り越えようというわけです。
なるほど、それは画期的ですね! 繁忙期だけ人を雇うのって大変ですし、すごく助かりそうです!でも、貸し出される社員さんの方はどうなんでしょう…? 知らない会社に行くのって、ちょっと不安じゃないですか?
田中さん、そこが一番重要なポイントですね。このサービスのミソは、社員が「元の会社に在籍したまま、社会保険も維持しながら」他社で経験を積めることにあります。フリーランスになるのは不安だけど、新しいスキルは身につけたい。そんな社員のニーズにも応えられる。言ってみれば、企業間の垣根を越えた「レンタル移籍」みたいなものですね。
レンタル移籍! サッカー選手みたいでカッコイイですね!(笑)自分の会社にいながら、他の会社で武者修行できるなんて、スキルアップしたい人には最高の環境ですね!
もちろん、良いことばかりじゃない。慣れない環境での心理的負担や、貸す側・借りる側双方の機密情報の取り扱い、責任の所在など、クリアすべき課題はたくさんあると思います。特に労働者派遣法との兼ね合いなど、法的な整備は今後の大きな論点になるだろうね。
新しい仕組みだからこそ慎重なルール作りが求められるわけですね。
その通り。でも、この「人材をシェアする」という発想は、「自社で全てを抱え込む」という従来の考え方から日本の雇用を解放する大きな一歩になるかもしれません。
さて、最後のニュースは私たちの仕事にも深く関わってくる「AI」の話題です。
DeNAの人事がAIをフル活用しているという記事ですね。
AIですか…!最近よく聞きますけど、人事の仕事にまで…!正直、AIって聞くと「仕事を奪われるんじゃないか」って、ちょっと怖いイメージがあって…。AIがエントリーシートを読んで、合否を決めたりする時代が来ちゃうんでしょうか?「あなたの志望動機は論理的整合性に欠けます」なんてAIにバッサリ切られたら、私だったら立ち直れないです…。
田中さんの心配ももっともですね。でも、DeNAの事例が示しているのは、AIは「敵」や「ライバル」ではなく、「超優秀だけど、ちょっと空気が読めない新人アシスタント」みたいなものだということのようです。
新人アシスタント、ですか?
そう。例えば、何千通もの応募書類を読み込んで、キーワードを抽出したり、データを整理したりするような定型的で反復的な作業。これはAIの得意分野です。人間がやったら何日もかかる作業を一瞬で終わらせてくれる。おかげで人事担当者は、もっと大事な仕事に時間を使えるようになる。
なるほど。AIがフィットするのは、大量のデータを扱う事務的な業務ということですね。では逆に、フィットしない業務とは何でしょう?
それは、田中さんが今まさに心配してくれたような「人の心」が関わる領域ですね。候補者の緊張をほぐしながら本音を引き出す最終面接や社員のキャリアの悩みに寄り添う1on1ミーティング、あるいは複雑な人間関係が絡む問題の解決。こういう共感力や倫理観、創造性が求められる仕事は、人間にしかできない。DeNAも「判断の主体はあくまで人間」というポリシーを貫いているようです。
よかった〜! 面接でAIに泣かされることはなさそうですね!(笑)
そういうことですね(笑)。AIはあくまで、客観的なデータという「判断材料」を提供してくれるアシスタント。その材料をどう解釈し、最終的にどう決断を下すか、そしてその決断に責任を持つのは、僕たち人間の役割です。AIのおかげで生まれた時間を使って、人事担当者はもっと一人ひとりの社員や候補者と深く向き合えるようになる。つまり、AIは人事の仕事を奪うのではなく、仕事の質を高め、より人間らしい仕事にシフトさせてくれる強力なパートナーと言えるでしょう。
今回もあっという間にお時間となりました。Z世代の価値観から、人材シェア、AI活用まで、未来を考える上で欠かせないテーマばかりでしたね。内藤さん、田中さん、今日の議論を振り返っていかがでしたか?
今日の3つのニュースは、一見バラバラに見えるけど、「『人』と『組織』の関係性が、もっと柔軟で、多様なものになっている」という一つの大きな流れを示しているように感じました。Z世代の「雰囲気」重視は、画一的な物差しでは測れない「個」の価値観の表れ。人材シェアは、企業という枠を越えた「働き方の柔軟性」。そしてAI活用は、テクノロジーとの協働による「人事の役割の進化」と捉えることができるでしょう。
学生さんの価値観も、働き方も、テクノロジーも、全部「変化」しているんですね。正直、学ぶことが多くて大変だなと思うこともありますが、人事の仕事が面白く、クリエイティブになっていくと理解した上で、私たちがどのようにサポートできるかを考えていきたいと思いました。
田中さんのその前向きな気持ち、素晴らしいですね! それでは最後に内藤さん、この記事を読んでくださっている人事・採用担当者の皆様へ、メッセージをお願いします。
変化の時代は、不安も大きいですがチャンスも同じくらい大きいと思います。大切なのは、「個」を深く理解し、柔軟な発想を持ち、テクノロジーを味方につけること。そして何より、皆さん自身が、その変化を楽しむことだと思います。管理業務から解放され、より戦略的で、より人間的な「企業の未来を創るパートナー」へと進化していく。そんなエキサイティングな未来が、皆さんを待っていると思います。

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