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以前公開した『Google「AI Mode(モード)」実装で転職活動はどう変わる?人材採用の未来を徹底予想』の記事では、AIが変える未来の転職活動について、①仕事の探し方が”検索”から”対話”へ進化する、②「キャリアプランニング」を支援する、③応募プロセスの一部を代行する、という3つの可能性を提示しました。
そして2025年9月、日本でもGoogle検索に「AI Mode」が実装されたことを受けて、私たちが描いた未来予想図は現実のものとなったのか、おなじみの3名で検証してみました。
本記事では、その検証から見えてきたAI Modeの現在地と、転職活動における活用法について、採用支援のベテラン内藤さんと、新人の田中さん、そして進行の小林の3人で、しっかり解説していきたいと思いますので、最後までお付き合いください。

AI時代の採用戦略、内藤一水社と共に
Google「AI Mode」がもたらすであろう採用環境の変化。内藤一水社は、創業以来培ってきた採用支援の豊富な実績と最新トレンドを捉えるチカラで貴社の採用活動を強力にバックアップ。AI時代においても「選ばれる企業」となるための戦略立案から実行までワンストップで支援します。
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以前の記事で「転職活動の未来を変えるのでは?」と予想していたGoogleの「AI Mode(モード)」が、ついに日本でも本格的に実装されましたね。
待ってました!まるで専属のキャリアアドバイザーがGoogle検索の中に現れる、みたいな話でしたよね。これが使えるようになったら、私たちの仕事も、求職者の方々の活動もガラッと変わるんじゃないかって、すごくワクワクしていました!
そうですね。「検索」という行為そのものの常識を変える可能性がある、と言われていますからね。我々のような人材採用に関わる人間にとって、この変化が求職者の動向や企業の採用活動にどう影響を及ぼすのか、非常に興味深いテーマです。実際に使ってみて、その実力は予想通りだったのか、あるいは予想外だったのか、今日はじっくり検証してみたいです。
はい。そこで今回は、以前の記事で私たちが予想した3つのポイント、①超複雑な条件での「仕事探し」、②AIによる「キャリアプランニング」、そして③面倒な「応募作業の代行」が、現状のAI Modeでどこまで可能なのか実際に試してみました。
お、さっそく試されたんですね!どうでしたか?まずは「仕事探し」の結果から、ぜひ教えてください!
では早速、1つ目の検証「仕事の探し方は"検索"から"対話"へ変わるのか?」についてです。今回はAI Modeの実力を試すために、かなり複雑で、まるでキャリアアドバイザーに相談するような質問を投げてみました。
【実際の質問】
「大阪勤務で、現在の年収550万円からアップが見込めて、週2回以上のリモートワークが可能なSaaS業界のBtoBマーケティング職を探してる。事業が急成長していて、裁量権が大きいスタートアップだと嬉しい。あと、育児との両立に理解がある社風の会社がいいな」うわー、すごい(笑)。条件がてんこ盛りですね!年収、勤務地、働き方から、事業フェーズや社風まで…。こんなワガママみたいな条件でも、AIがピッタリの求人を提案してくれたら、本当に革命的ですよね!
そうですよね。期待を込めて質問したんですが、返ってきた回答がこちらです。

というと?
まず、提案された求人は「大阪勤務」「SaaS」「マーケティング」といったキーワードには合致していました。ただ、質問にあった「週2回以上のリモートワーク」や「育児との両立に理解がある社風」といった、より細かなニュアンスの部分については「直接企業に確認してみることをおすすめします」という回答だったんです。
あれ?そこが一番知りたいポイントなのに…。それだと結局自分で調べ直す手間がかかりますね。転職サイトや口コミサイトまで横断的に分析して「この会社は育休取得率が高いから、理解がある可能性が高いです」といった、一歩踏み込んだ提案を期待していたのですが…。
なるほど。その結果は、現在の生成AIのレベルを的確に示しているように感じますね。AIは質問に含まれる明確なキーワードを拾い上げて、それに合致する情報を探し出すのは非常に得意です。しかし「育児に理解がある社風」といった定性的で、解釈が分かれるような条件を、様々な情報源から分析して「確からしい」と判断するのは、まだ発展途上なのでしょう。
たしかに…。これだと、自分で転職サイトの検索条件を細かく設定するのと、あまり変わらないかもしれませんね。正直、この求人だけを見て「すぐ応募したい!」とはならないかも…。
ええ。複数の転職サイトや企業の採用ページ、社員の口コミサイトまでを横断的に比較検討して、最適な答えを導き出すという「理想」には、まだ少し距離があるようです。現状はまだ、“非常に賢いキーワード検索”の域を出ていない、というのが率直なところかもしれませんね。
続いて2つ目の検証、「"求人探し"から"キャリアプランニング"へ」というテーマです。こちらは、目先の求人情報だけでなく、個人のキャリア設計までサポートしてくれるのかを試しました。具体的には、こんな質問をしてみました。
【実際の質問】
「現在30歳、営業職5年目です。統計の基礎知識は大学で学びました。これからデータサイエンティストにキャリアチェンジするための、具体的な学習プランと転職までのロードマップを提案してください」これはまた、かなり具体的なキャリア相談ですね!先ほどの求人探しとは違って、個人のスキルや経験に基づいた提案が求められる、より難易度の高い質問だと思います。どんな答えが返ってきたんですか?
これが、予想以上に質の高い回答で驚きました。

本当ですか!すごい!これなら、未経験から新しい職種を目指す人でも、何から手をつければいいか一目瞭然ですね。まさにパーソナルキャリアアドバイザーみたいです。
ええ。しかも、「さらに詳しく知りたい」と追加で質問すると、Pythonを学べる具体的なオンライン学習サービスの名前まで複数提案してくれました。これはかなり実用的だと感じましたね。
非常に興味深い結果ですね。このように、ある程度「型」や「王道ルート」が存在する知識、例えば学習プランやキャリアのロードマップのような情報を体系立てて提示するのは、生成AIが得意とする領域なのでしょうね。
なるほど。だから求人探しよりも、質の高い回答が出やすかったんですね。
その通りです。個人の状況や市場の動向によって正解が一つではない求人探しと比べて、キャリアチェンジの学習ステップはある程度共通化できますからね。これは既存のAIチャットサービスでも可能ですが、Googleの強みは、常に最新の情報を検索結果から取得し、例えば「今おすすめのオンライン講座」といった鮮度の高い情報を提供できる点にあるでしょう。
人に相談する前に、まずはAIに聞いて思考を整理する、という使い方ができそうですね!
その通りです。いきなりエージェントに相談するのは少し気が引ける、という方にとって、最初のキャリア相談の"壁打ち相手"として、AI Modeは十分にその役割を果たしてくれると言えそうですね。
それでは最後の3つ目の検証です。Googleが開発を進めている「あなたの代わりに作業を行う」エージェント機能(Project Mariner)に期待を込めて、AIが面倒な応募作業を代行してくれる未来は訪れるのか、という点を試してみました。
【実際の質問】
「私のスキルと経験にマッチする、WEB業界のリモートワーク可能な求人を主要転職サイトから5つリストアップし、それぞれの応募フォームに必要な基本情報を自動入力しておいてこれはまさにSFの世界ですね!これが実現したら、求職者の方は面倒な入力作業から解放されて、企業研究や面接対策にもっと集中できるのに…。転職活動が劇的に楽になりますよね!それで、AI modeは秘書のように動いてくれたんですか?
いえ、残念ながら、そうはなりませんでした。

えー、そうなんですね…。やっぱりまだそこまでは無理なのか。
はい。その代わりに、Chromeブラウザに備わっている自動入力機能(オートコンプリート)を使う方法や、リモートワークに特化した求人サイトなどを紹介してくれました。あくまで「効率化のヒント」の提示にとどまり、AI自らが手を動かしてくれる気配は全くありませんでしたね。
夢のような機能だと思ったんですけどね…。でも、冷静に考えると、知らないうちにAIに自分の個人情報を勝手に入力されるのは、少し怖い気もします。
田中さん、それこそがまさに本質です。この機能には、技術的な課題以上に、個人情報保護という非常に大きな壁が存在します。Googleのようなプラットフォーマーが最も慎重になる部分であり、ユーザーの信頼を損なうわけにはいきませんから。
なるほど。技術的に可能かどうか、という話以前の問題なんですね。
その通りです。技術的に「できる」ことと、ユーザーに安心して使ってもらえるサービスとして「実装する」ことの間には、特に個人情報が絡む領域では、計り知れないほどの隔たりがあります。求職者の利便性が向上するのは間違いありませんが、このタスク実行支援機能が転職活動で当たり前に使われるようになるのは、まだ先の話だと考えておくのが現実的でしょう。
3つの検証を通して、Google「AI Mode」の「今できること」と「まだできないこと」が、かなりはっきりと見えてきましたね。お二人はいかがでしたか?
はい、最初は「どんな質問にも完璧に答えてくれる魔法のツール」のように期待していましたが、そうではないことがよく分かりました。特に求人探しでは、提案された情報を鵜呑みにするのではなく、自分で裏付けを取る必要がありそうですね。でも、キャリアプランニングの相談のように、自分の考えを整理するための"壁打ち相手"としては、すごく強力な味方になってくれそうです!
ええ、まさに田中さんの言う通りですね。今回の検証結果を踏まえると、現時点でのAI Modeは「万能なキャリアアドバイザー」ではなく、「優秀なリサーチアシスタントであり、思考整理のパートナー」と捉えるのが最も適切でしょう。
なるほど。「優秀なリサーチアシスタント」ですか。
はい。特にキャリアプランニングのような、"これ"という唯一の正解がない問いに対して、多角的な情報や選択肢をスピーディーに提示してくれる点は非常に有用です。一方で、応募フォームの自動入力といった個人情報が深く関わる部分は、プライバシー保護が最優先されるため、当面は期待できません。どの情報を、どこまで信頼して活用するか、というユーザー側のリテラシーも問われますね。
使い方をしっかり見極めることが大事、ということですね。
その通りです。そして今後、AIの精度がさらに向上すれば、求職者は面倒な情報収集から解放され、自己分析や企業との対話といった、より本質的な活動に時間を集中できるようになるはずです。これは、採用側にとっても候補者の深い理解につながり、結果的にミスマッチを防ぐという大きなメリットをもたらすかもしれません。AI Modeの進化は、採用の未来を占う上で、引き続き注意深く見守っていく必要がありそうですね。

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