【新卒採用担当者必見】27卒採用はここまで変わる！新しいリクナビの主要変更点と成功戦略

2027年卒の新卒採用は、大きな転換点を迎えます。リクルートが提供する「リクナビ」が大幅にリニューアルされ、従来の採用活動の常識が大きく変わろうとしているからです。

「新しいリクナビでは、何がどう変わるんだろう？」
「クリック課金になるって聞いたけど、予算はどう考えればいい？」
「結局、うちの会社は何をすれば27卒採用を成功させられるの？」

人事・採用担当者の皆様は、このような期待と不安を抱えているのではないでしょうか。

この記事では、新しいリクナビの3つの主要変更点（掲載単位・課金方法・管理システム）から、採用担当者が押さえるべき実務上の注意点、そしてリニューアルの背景にある学生のインサイトまでを解説。その上で激化する27卒採用市場を勝ち抜くための具体的な成功戦略までを分かりやすくご紹介します。この記事を読めば、新しいリクナビを最大限に活用し、貴社の採用活動を成功に導くための確かな一歩を踏み出せるはずです。

今回のリニューアルの根底にあるのは、学生が就職活動で抱える「自分に合う企業や仕事がわからない」という根源的な不安に、真正面から向き合うという思想です。約8割の学生が「自己表現」や「自分に合う企業探し」に不安を感じているという調査結果もあり、従来の画一的な情報提供のあり方が抜本的に見直されています。

新しいリクナビは、Indeedの強力なマッチングシステムを活用し、「より良いマッチングの支援」と「柔軟で確実な予算配分」を採用企業に提供することを目指しています。

新しいリクナビでは、学生が自身のペースでキャリアと向き合い、納得感を持って企業を選べるような新機能が多数搭載されています。

これらの機能により、学生は「知っている企業だから」という理由だけでなく、「この仕事は自分の強みを活かせそうだ」「この会社の価値観は自分に合っている」といった根拠を持って企業研究や企業探しを行うことができます。

このような学生体験の向上は、企業側の採用活動にも質的な変化をもたらします。
これまでの「大量広報による不特定多数からのエントリー」ではなく、「自社の職務や文化に惹かれた、質の高い母集団からの有効エントリー」へとシフトしていくことが予想されます。学生の自己理解を促すことが、企業と学生双方のミスマッチを減らし、入社後の定着・活躍にまで繋がる"より良いマッチング"を実現すると言えるでしょう。

新しいリクナビでは、企業側の採用活動をより柔軟かつ効果的にするため、大きく分けて「掲載単位」「課金方法」「学生管理システム」の3点が変更されました。

採用担当者が実務で押さえるべきポイントを具体的に解説していきます。

これまで原則「1社1掲載」だったものが、募集する職種やコースごとに求人を分けて掲載する方式に変わります。

変更のポイント

• 同じ会社でも、例えば「営業職」と「システム開発職」では、求める人物像や仕事内容、勤務地が異なります。これらを個別の求人として作成することで、それぞれの職務に魅力を感じる学生に対し、より的確で詳細な情報を届けることが可能になります。
• 総合職採用であっても、配属可能性のある職種や勤務地を具体的に示すことで、学生の入社後のイメージを喚起し、応募への不安を払拭します。

担当者がすべきこと

募集職種や採用コースごとに、ターゲット学生に響く訴求ポイントを整理し、それぞれの求人原稿を作成する必要があります。

従来の「掲載課金型（掲載時に一括で費用発生）」から、求人がクリックされた分だけ費用が発生する「クリック課金型」へと移行します。請求も月ごとの実績に応じた形に変わります。

変更のポイント

• 無駄のない予算執行：表示されるだけでは費用はかからず、学生が興味を持って詳細を閲覧（クリック）して初めて費用が発生するため、関心の高い層に効率的にアプローチできます。
• 柔軟な予算配分：「特に採用が難しいA職種に予算を厚めに配分する」「採用活動が本格化する2月に予算を集中投下する」といった戦略的な投資が可能です。また、採用状況に応じて途中で予算を再配分することもできます。

担当者がすべきこと

各求人の重要度や採用難易度に応じて、あらかじめ予算配分計画を立てることが重要です。クリック単価や応募状況を見ながら、定期的に投資計画を見直す運用が求められます。

これまで複数のシステムに分かれていた原稿作成や学生管理が「Airワーク 採用管理」という一つのシステムに統合されシンプルになります。

変更のポイント

• 原稿作成、有料広告の予算設定、エントリー受付、学生とのメッセージのやり取りまで、一連の採用業務をAirワーク 採用管理上で完結できます。
• 面接日程の調整やSPI連携など、より高度な管理を行いたい場合は、riksakやi-webといった外部のATS（Applicant Tracking System：採用管理システム）との自動連携機能も備わっており、これまで通りの運用も可能です。

担当者がすべきこと

まずはAirワーク 採用管理の基本的な操作に慣れることが第一歩です。その上で、自社の採用プロセスに合わせて、外部ATSとの連携を検討する必要があります。

新しいリクナビへの移行に伴い、求人情報作成時に新たに入力が必須となる項目や設定にあたって注意すべき点がいくつかあります。スムーズな掲載と効果的な運用のため、採用担当者がつまずきやすいポイントを事前に確認しておきましょう。

職場情報（職場13項目）と採用実績校

• 職場13項目：勤労実態等の職場情報（過去3年間の新卒採用者数・離職者数、有給休暇の平均取得日数など）の入力が必須となります。
• 採用実績校：学生が企業を理解する上での参考情報として、採用実績のある学校名を入力します。

これらの情報は一度入力すれば、同一アカウントで作成する全ての新卒採用求人に共通で適用されます。

試用期間・研修期間

• 求人情報内で「試用期間・研修期間あり」を選択した場合、その期間（例：3ヶ月など）の入力も必須となります。

配属勤務地

• 複数設定が可能：1つの求人に対し、最大47都道府県まで勤務地として設定できます。全国転勤のある総合職の場合は、配属可能性のある都道府県をすべて選択してください。
• 「海外勤務」の扱い：配属先が海外のみの募集はできません。海外勤務の可能性がある場合は、「勤務地の特徴」欄で「海外勤務あり」を選択します。
• リモートワークの表記：「週1出勤・週4リモート」のようなハイブリッド勤務や、フルリモートだがたまに出社も可能な場合は「出勤先あり」を選択します。

最低賃金

• 給与設定において、Airワーク 採用管理上で各都道府県の最低賃金を下回る金額を入力した場合、システムが自動でエラーを検知します。エラーが出ている状態では求人掲載の承認プロセスに進めないため、必ず法令を遵守した金額設定が必要です。

有料広告設定

• 新卒採用求人では、原則として「1つの有料広告に対して1つの求人」を紐づけます。インターンシップ&キャリア募集のように、1つの広告予算で複数の求人を運用することは非推奨となります。
  これにより求人ごとの効果測定がより正確になり、的確な改善アクションに繋げやすくなります。

これらの項目を正確に入力・設定することが、学生への誠実な情報開示となり、より良いマッチングの第一歩となります。

新しいリクナビの変更点を踏まえ、激化・早期化する27卒の新卒採用市場で成功を収めるための3つの戦略をご紹介します。これらのポイントを押さえつつ、新しいリクナビの機能を最大限に活用しましょう。

近年の新卒採用市場は、採用活動の早期化が顕著です。特に、採用広報が解禁される3月より前の「就活直前準備期（1月上中旬〜2月末）」に、学生の企業探しのアクションが活発化する傾向にあります。

具体的なアクション

学生の企業選びの軸は、かつての「企業の知名度やイメージ」から、より具体的な「仕事内容」や「勤務地」へと変化しています。特に、「配属先の確約」を望む学生は約8割にのぼり、「やりたい仕事（職種）ができること」が内定承諾の最大の決め手となっています。

具体的なアクション

新しいリクナビは、掲載して終わりではありません。クリック課金型であるため、投下した広告費がどのように使われ、どのような効果を生んでいるかをデータで可視化できます。このデータを基に改善を繰り返す「運用型広告」の視点が不可欠です。

具体的なアクション

これらの戦略を実践することで、新しいリクナビのポテンシャルを最大限に引き出し、貴社の27卒採用を成功に導くことができます。

本記事では、27卒採用に向けて大きく生まれ変わった「新しいリクナビ」の主要な変更点と、それを活用した採用成功戦略について解説しました。

最後に、重要なポイントを振り返ります。

• 学生視点のサービス設計が、企業のメリットに
  新しいリクナビは、学生の「自分に合う仕事がわからない」という不安に寄り添います。『ガクチカAIアシスタント』や『マッチポイント』機能により、学生は自己理解を深め、納得感を持って企業を選ぶことができます。これは、企業にとって「自社にマッチした、質の高い母集団」の形成に直結します。
• 「求人単位掲載」と「クリック課金」がもたらす柔軟性
  掲載単位が「職種・コースごと」に、課金方法が「クリック課金型」に変わることで、採用課題に応じた戦略的な情報発信と無駄のない柔軟な予算配分が可能になります。
• 成功のカギは「早期準備」と「運用改善」
  活発化する「就活直前準備期（1月〜）」に備え、10月から求人準備を開始しましょう。そして、掲載後はデータを基に求人を磨き込む「運用型広告」の視点を持ってPDCAを回し続けることが、採用成果を最大化します。

今回のリニューアルは、単なる機能変更ではありません。変化する採用市場と学生のインサイトに対応し、企業と学生の間に”より良い出会い”を創出するための大きな一歩です。ぜひ、新しいリクナビの機能を最大限に活用し、貴社の27卒採用を成功に導いてください。