2021年9月の採用市場動向

厚生労働省が10月29日に発表した9月の有効求人倍率（季節調整値）は、1.16倍となり前月を0.02ポイント上回りました。
新規求人倍率（季節調整値）は2.10倍となり、前月を0.13ポイント上回りました。
また、総務省が同日発表した9月の完全失業率（季節調整値）は2.8％で、前月と同率でした。

有効求人倍率

有効求人倍率は仕事を探す人1人に対し、企業から何件の求人があるかを示します。
9月は企業からの有効求人（季節調整値）は前月と比べ0.9%増加しました。働く意欲のある有効求職者（季節調整値）は0.2％減少し、有効求人倍率は1.16倍となり前月に比べ0.02ポイント増加しました。

また、雇用の先行指標となる新規求人数（原数値）は前年同月比で6.6％増加しました。
産業別にみると、製造業（32.4％増）、サービス業(他に分類されないもの)（14.3％増）、情報通信業（9.0％増）で増加となり、宿泊業・飲食サービス業（7.5％減）、生活関連サービス業・娯楽業（2.6％減）で減少となりました。

失業率

9月の就業者数は6679万人で、前年同月比10万人の減少。減少となったのは、6か月ぶりです。
産業別就業者を前年同月と比べると、｢宿泊業，飲食サービス業｣、｢生活関連サービス業，娯楽業｣、｢建設業｣などが減少しています。

完全失業者数は192万人で前年同月比18万人減少し、3か月連続の減少となりました。
｢勤め先や事業の都合による離職」が3万人減少し、「自発的な離職（自己都合）」が5万人減少、「新たに求職」は2万人の減少となりました。
離職者数が減少し、雇用情勢も少しずつ改善の兆しを見せているようです。