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公開日2025.08.14更新日2025.08.14

【2025年最新】中小企業のハローワーク活用術|求人票作成・オンライン・助成金まで徹底解説

【2025年最新】中小企業のハローワーク活用術|求人票作成・オンライン・助成金まで徹底解説

中小企業の採用担当者の皆さま、「採用コストを抑えたい」「もっと多くの応募者を集めたい」そんな悩みを抱えていませんか? その解決策として、コストをかけずに多くの求職者と出会える「ハローワーク」の活用が有効な手段です。

ハローワークには年間約445万人もの求職者が訪れており(※1)、中小企業にとっては貴重な人材との出会いの場と言えます。その一方で便利なオンラインサービス(求人者マイページ)を十分に活用できている企業はまだまだ少なく、ハローワーク活用の工夫次第で、競合に差をつける大きなチャンスがあることを意味します。

この記事では、ハローワークの基礎知識や中小企業ならではのメリット、応募が集まる求人票の書き方、オンラインサービスの活用方法、助成金・支援制度など、実務に役立つノウハウを分かりやすく解説します。明日からすぐに実践できるポイントが満載ですので、ぜひ最後までお読みいただき、貴社の採用活動にお役立てください。
(※1)令和6年の新規求職申込件数(パートタイムを含む)

採用のお悩み、専門家が解決します

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効果的なハローワーク活用にはターゲット設定や魅力的な求人票作成など、専門的な視点が必要です。私たち採用のプロが、貴社の課題をヒアリングし、ハローワーク活用はもちろん、最適な採用戦略をご提案します。応募の「質」と「量」を高めるための第一歩として、ぜひ一度、弊社の無料個別相談をご利用ください。

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目次

ハローワークとは?基礎知識と中小企業にとってのメリット

コストを抑えたい中小企業の採用活動において「ハローワーク」は非常に有効な選択肢といえます。まずは、ハローワークの基本的な仕組みと、中小企業が活用するメリットについて見ていきましょう。

ハローワークの基本|無料で利用できる国の就職支援機関

ハローワーク(公共職業安定所)は、厚生労働省が管轄する公的な就職支援機関です。全国各地に拠点を持ち、企業からの求人情報の登録受付や、求職者への職業紹介・相談などを無料で行っています。
求職者も無料で利用できるため、「まずはハローワークで探してみよう」と考える方も多く、国が運営するという安心感もプラスされ、求職者にとって信頼できる情報源となっています。

中小企業がハローワークを活用する5つのメリット

求人メディアや人材紹介サービスとは異なる特徴を持つハローワークは、中小企業の採用活動にとって多くのメリットがあります。

求人情報の「無料掲載」

最大のメリットは、求人の掲載費用や採用成功時の手数料が一切かからない点です。
求人メディアや人材紹介サービスを利用する場合、数十万円から数百万円のコストがかかることも少なくありませんが、ハローワークなら完全に無料で利用できます。この点は、採用予算が限られがちな中小企業にとって大きな魅力と言えるでしょう。

信頼性が高い

厚生労働省が運営する公的機関であるため、求職者からの信頼性が高いのが特徴です。「国の機関だから安心できる」というイメージが、求人情報への信頼につながり、応募の心理的なハードルを下げる効果が期待できます。

幅広い層にアプローチできる「豊富な求職者」

ハローワークは全国規模で展開されており、特定の地域だけでなく、Uターン・Iターン希望者など、幅広い地域の求職者にアプローチできます。また、第二新卒層から経験豊富なベテラン層、様々な職種を希望する方々が登録しています。

厚生労働省の発表によると、令和6年度の新規求職申込件数は約445万人に上り、単純計算で1日あたり約12万人が利用している計算になります。このように豊富な求職者母集団に無料でアプローチできる点は、中小企業にとって大きなチャンスと言えます。ハローワークに求人を提出すれば、原則として全国の求職者が閲覧可能となるため、活用次第では効率的な母集団形成が可能となります。

長期的な採用活動も可能

ハローワークの基本的な求人掲載期間は、「求人申し込みをした日の翌々月の末日」まで(例:4月10日申込なら6月末まで)です。しかし、この期間が終了した後も、簡単な手続きで求人の再掲載(延長)が可能です。改めて求人票を作成し直す必要がないため、手間をかけずに長期的な視点での採用活動が行えます。

採用コストをさらに抑える「助成金」の活用

ハローワークを通じて特定の条件を満たす人材(例:高年齢者、障害者、母子家庭の母など)を採用した場合、国から様々な助成金を受けられる可能性があります。
例えば「特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)」などを活用すれば、対象者1人あたり数十万円から、場合によっては100万円以上の助成金が支給されるケースもあります。これらの助成金を活用することで、採用にかかるコストだけでなく、人件費負担も軽減でき経営基盤の強化にもつながります。

ハローワーク利用の注意点

ハローワークは無料で多くの求職者にアプローチできる反面、掲載した求人の9割が採用に至らないというデータも存在します。これは、求職者のスキルや経験と、企業が求める人物像との間にミスマッチが生じやすいことが一因と考えられます。

ハローワークには多様な求職者が登録するため、必ずしも自社の求める専門性や経験を持つ人材ばかりとは限りません。また、求人票の書き方や情報提供の仕方が不十分だと、企業の魅力や仕事内容が正確に伝わらず、応募者の質・量ともに期待を下回る可能性があります。
単に求人を出すだけでなく、ターゲットを明確にし、求人票の内容を工夫することで、ミスマッチを減らし、採用成功率を高める意識が重要です。

ハローワークへの求人票の提出手順:登録から掲載まで

ハローワークで求人を掲載するには、いくつかのステップがあります。ここでは、事業所情報の登録から求人票の掲載開始までの具体的な手順を解説します。初めて利用される方も、この流れに沿って進めればスムーズです。

Step1: 事業所情報の登録(初回のみ)

初めてハローワークに求人を申し込む場合は、まず自社の情報(事業所情報)を登録する必要があります。

  1. 管轄のハローワークへ: 事業所の所在地を管轄するハローワークの窓口で、「事業所登録シート」などの必要書類を入手し、記入・提出します。(事前にハローワークのウェブサイトから様式をダウンロードできる場合もあります)
  2. 登録する情報: 法人番号、会社名、所在地、代表者名、事業内容、従業員数、設立年月日といった基本情報を正確に記入します。
  3. 「事業所番号」の取得: 登録が完了すると、ハローワークでの手続きに必要となる「事業所番号」が付与されます。この番号は、今後の求人申し込みや変更手続きの際に必要となるため、大切に保管してください。

※過去にハローワークを利用したことがあり、事業所番号を取得済みの場合は、このステップは不要です。

Step2: 求人申込書の作成

次に、募集したい職種に関する詳細情報を「求人申込書」に記入します。この申込書の内容が、求職者の目に触れる「求人票」の元となりますので、正確かつ魅力的に記載することが非常に重要です。

主な記載項目例:

  • 職種名
  • 仕事内容(具体的な業務、1日の流れなど)
  • 必要な経験・資格・スキル
  • 賃金(月給、時給、各種手当の詳細)
  • 就業場所
  • 就業時間、休憩時間、時間外労働の有無
  • 休日、年間休日数、休暇制度(有給休暇、特別休暇など)
  • 加入保険、福利厚生
  • 募集人数、雇用形態(正社員、契約社員など)
  • 選考方法、応募書類 など

作成時のポイント

職種名
単なる名称だけでなく、「【未経験OK】地域密着型のルート営業」「〇〇(製品)を支える製造オペレーター」のように、ターゲットや仕事のイメージが湧くような魅力的な言葉を加えましょう。
仕事内容
「〇〇の業務」だけでなく、具体的にどのような作業を行うのか、どんなスキルが身につくのか、仕事のやりがいなどを、専門用語を避け、分かりやすい言葉で説明します。求職者が入社後の自分を具体的にイメージできるよう、詳細に書くことが大切です。

Step3: 求人申込書の提出

作成した求人申込書をハローワークに提出します。提出方法は主に以下の2つです。

ハローワーク窓口に持参
作成した申込書を管轄ハローワークの窓口に直接持参して提出します。記入内容について不明点があれば、その場で職員に相談できるメリットがあります。
オンライン申請(求人者マイページ)
後ほど詳しく解説する「ハローワークインターネットサービス」の「求人者マイページ」を利用すれば、オンライン上で求人の申し込みが可能です。24時間いつでも手続きができ、窓口に行く手間が省けます。

【重要】提出前の最終チェック

どちらの方法で提出する場合でも、提出前に必ず誤字脱字や記載内容の誤りがないか、複数人でダブルチェックすることをおすすめします。特に賃金、労働時間、休日などの労働条件に関する情報は、後のトラブルを防ぐためにも極めて重要です。

Step4: 求人票の受領と掲載開始

提出した求人申込書はハローワークの担当者によって内容が確認され、受理されると正式な「求人票」として登録されます。

発行される書類
手続きが完了すると、「求人票(控)」と「事業所確認票(控)」などが発行されます(オンライン申請の場合はマイページ上で確認できます)。
内容の最終確認
発行された求人票(控)の内容が、提出した申込書の内容と相違ないか、必ず最終確認を行ってください。
掲載開始
内容に問題がなければ、ハローワークのシステムに求人情報が登録され、全国のハローワーク窓口やハローワークインターネットサービスを通じて、求職者への情報提供が開始されます。

Step5: 掲載開始後の対応

求人票の掲載が開始された後も、効果的な採用活動のためには継続的な対応が必要です。

  • 応募状況の確認: ハローワーク経由での応募や問い合わせがないか、定期的に確認しましょう。求人者マイページを利用している場合は、オンラインで応募状況を手軽に把握できます。
  • 内容の修正・更新: 募集状況の変化に応じて、求人内容を修正したい場合(例:賃金の見直し、仕事内容の追記など)は、ハローワークに申し出ることで対応可能です。
  • 応募が少ない場合: 期待通りに応募が集まらない場合は、求人票の書き方に改善の余地があるかもしれません。次章で解説する「応募が増える求人票の書き方・工夫」を参考に、内容を見直してみましょう。
  • 再掲載(期間延長): 基本的な掲載期間(受理日の翌々月末まで)が終了する前に、簡単な手続きで求人を継続(再掲載)することも可能です。

これらの手順を一つずつ丁寧に進めることが、ハローワークを活用した採用活動を成功させるための第一歩となります。

応募が増える求人票の書き方・工夫

ハローワークに求人を掲載しても、応募が思うように集まらない…そんな悩みを抱える企業は少なくありません。しかし、求人票の書き方を少し工夫するだけで、求職者の目に留まりやすくなり、応募数の増加につながる可能性があります。ここでは、応募が増える求人票作成の具体的なポイントを6つご紹介します。

職種名・キャッチコピーで惹きつける

求職者が最初に目にする「職種」欄は、求人票の顔とも言える非常に重要な項目です。単に「営業職」「事務職」と書くだけでは、他の多くの求人に埋もれてしまいます。

工夫のポイント:職種名+α(アピールポイント)」で具体的に

例:

  • 【未経験歓迎】ルート営業(既存顧客中心/残業月10H以内)
  • WEBデザイナー(子育てママ活躍中/在宅勤務相談可)
  • 製造オペレーター(最新設備導入/資格取得支援あり)

ターゲットに響く言葉を選ぶ: 誰に届けたい求人なのかを意識し、その層が魅力に感じるキーワードを盛り込みましょう。
ハローワークの資料でも、職種名にアピールポイントを加えることの重要性が示されています。(参考:ハローワーク佐賀「求人票の注目度UP!選ばれるポイント」)

仕事内容は「具体的」かつ「分かりやすく」

「仕事内容」欄は、求職者が「自分にもできそうか」「ここで働きたいか」を判断する上で非常に重要な情報です。抽象的な表現は避け、できるだけ具体的に、そして専門知識がない人にも理解できるように記述しましょう。

工夫のポイント

業務内容を詳細に
「〇〇の企画・提案」「〇〇の製造・加工」「お客様からの電話応対、データ入力」など、具体的にどのような業務を行うのかを明記します。
1日の流れや業務の進め方
可能であれば、「午前中は〇〇、午後は〇〇が中心です」「チームで協力して進めます」など、入社後の働き方がイメージできる情報を加えると効果的です。
専門用語は避ける、または注釈を入れる
社内でしか通用しない言葉や専門用語は避け、誰にでも分かる平易な言葉を選びましょう。どうしても必要な場合は、簡単な説明を加えるなどの配慮が必要です。

ハローワークの資料でも、求人票の最重要ポイントは「仕事の内容」とし、応募者の目線に立ってわかりやすく記入することを推奨しています。(参考:ハローワーク佐賀「応募したくなる求人へ」)

給与・待遇は「明確」に「魅力的に」

給与や待遇は、求職者が企業を選ぶ上で最も重視するポイントの一つです。曖昧な表現は避け、具体的な情報を記載することで、求職者の不安を取り除き、安心感を与えましょう。

工夫のポイント

具体的な金額を明示
「月給25万円~35万円」「時給1,200円以上」など、具体的な金額を記載します。経験や能力によって変動する場合は、その旨も明記しましょう。
各種手当の詳細
通勤手当、残業手当、家族手当、住宅手当など、支給される手当は具体的に記載します。
昇給・賞与の実績
昇給の有無や頻度、賞与の支給実績(例:年2回、計〇ヶ月分など)も重要なアピールポイントです。
同業他社との比較で強みを打ち出す
自社の給与水準や手当が他社より優れている場合は、それをアピールすることで差別化を図れます。

会社の魅力・働きがい・支援制度を「最大限に」伝える

給与や仕事内容だけでなく、社風、働く環境、キャリアアップ支援なども求職者にとっては重要な判断材料です。自社の強みとなる制度や取り組みは積極的に記載しましょう。

工夫のポイント

教育・研修制度
未経験者向けの研修制度、OJT、資格取得支援制度などがあれば具体的に記載します。
キャリアパス
独自の福利厚生(例:社員食堂、リフレッシュ休暇、育児支援制度、時短勤務制度など)や、働きやすい環境(例:風通しの良い社風、チームワークの良さ、残業削減の取り組みなど)をアピールします。
ミッション・ビジョンへの共感
企業理念や社会貢献への取り組みなども、共感を呼ぶ重要な要素です。

ハローワークの求人票は文字数に制限があるため、全ての情報を詳細に記載するのは難しいかもしれません。その場合は、特にアピールしたいポイントを厳選して盛り込み、詳細は面接や会社説明会で補足すると良いでしょう。

「スマホ表示」を意識した読みやすいレイアウト

近年、多くの求職者がスマートフォンで求人情報を閲覧しています。パソコン画面では問題なくても、スマートフォンでは読みにくいレイアウトになっている可能性があります。

工夫のポイント

適度な改行
長文が続く場合は、適度に改行を入れて段落を分け、読みやすくします。
箇条書きの活用
伝えたいポイントが多い場合は、箇条書きを活用するとスッキリとまとまります。
一文を短く
一文が長くなりすぎないように、簡潔な表現を心がけましょう。
重要な情報は冒頭に
特に伝えたい情報は、スクロールしなくても目に入る位置に配置するよう意識します。

ハローワークの資料でも、スマートフォンでの閲覧を意識した求人票作成の重要性が指摘されています。(参考:ハローワーク焼津「スマホ画面を意識した求人募集」)

「画像情報」で職場のリアルな雰囲気を伝える

ハローワークインターネットサービスでは、最大10枚まで画像(写真)を登録することができます。画像ごとに「タイトル・紹介文」をつけられますので、求職者に職場の雰囲気や仕事の内容の具体的なイメージをつかんでもらうなどのアピールが可能です。文字だけでは伝えきれない職場の雰囲気や魅力を、視覚的にアピールしましょう。

掲載画像の例:

  • 社屋の外観・内観(オフィス、工場、店舗など)
  • 実際に働いている社員の様子(作業風景、会議風景、休憩中の笑顔など)
  • 扱っている製品やサービス
  • 社内イベントの様子
  • 福利厚生施設(社員食堂、休憩室など)

効果:

  • 求職者が働くイメージを持ちやすくなる
  • 企業の透明性が高まり、安心感を与える
  • 求人票のクリック率や応募意欲の向上につながる

魅力的な画像は、他の求人との差別化にもつながります。積極的に活用しましょう。

ハローワークインターネットサービス活用術

ハローワークは窓口での手続きだけでなく、「ハローワークインターネットサービス(HWIS)」を活用することで、オンライン上で採用活動を大幅に効率化できます。ここでは、中小企業がぜひ押さえておきたいHWISの活用術をご紹介します。

「求人者マイページ」の開設

ハローワークで事業所情報の登録が完了したら、「求人者マイページ」のアカウントを開設しましょう。これがオンライン活用の第一歩です。

マイページでできること

  • 求人情報のオンラインでの新規作成、内容変更、公開停止、再掲載
  • 応募者情報の確認、管理
  • ハローワークからの各種お知らせの確認 など

マイページを持つことで、時間や場所を選ばずに求人管理が可能になり、採用業務の負担軽減につながります。

求人のオンライン申し込み・応募者管理

求人者マイページを利用すれば、求人申込書を窓口に持参することなく、オンラインで求人情報の提出・掲載が可能です。

オンライン活用のメリット

全国への情報発信
HWISに掲載された求人は、全国のハローワーク利用者やインターネットを通じて求人を探している求職者に閲覧されます。
応募受付・連絡もオンラインで完結
求職者はHWISを通じてオンラインで応募でき、企業は応募書類のデータを受け取ったり、マイページ内のメッセージ機能を使って求職者と直接コミュニケーションを取ったりすることができます。これにより選考プロセスの迅速化が期待できます。

「直接リクエスト(スカウト)」機能の活用

求人者マイページには、企業側から求職者にアプローチできる「直接リクエスト」機能(スカウト機能)があります。これは、自社の求人に関心を持ちそうな求職者や、求める経験・スキルを持つ求職者に対して、企業から直接「応募しませんか?」と働きかけることができる機能です。

直接リクエストのメリット

ターゲット人材への効率的なアプローチ
あらかじめ設定した条件(必要な資格、経験、希望職種など)に合致する求職者を検索し、ピンポイントでアプローチできます。
待ちの姿勢からの脱却
求人票を掲載して応募を待つだけでなく、企業側から積極的に動くことで、より質の高い母集団形成が期待できます。
中小企業こそ活用したい機能
知名度や採用力で大手企業に劣る場合でも、この機能を活用することで、自社にマッチする人材を見つけ出しやすくなります。

応募状況の分析と改善

求人者マイページでは、自社が掲載している求人の閲覧数や応募数などを確認することができます。これらのデータを分析することで、採用活動の改善につなげられます。

データ活用のポイント

定期的な効果測定
閲覧数は多いのに応募が少ない場合、求人票の魅力が十分に伝わっていない可能性があります。仕事内容の書き方や待遇面などを見直しましょう。
改善サイクルを回す
データに基づいて求人内容を修正し、再度効果を測定するというサイクルを回すことで、より効果的な求人へとブラッシュアップできます。

ちなみに、2025年2月時点でのハローワークインターネットサービス(求人者マイページ)の活用率は約17.1%と、まだ多くの企業が十分に使いこなせていない状況です。裏を返せば、積極的にHWISを活用することで、競合他社に差をつけるチャンスがあると捉えるべきです。

助成金・支援制度の活用ポイント

ハローワークを活用する大きなメリットの一つに、様々な助成金や支援制度を利用できる点が挙げられます。これらを上手に活用することで、中小企業は採用コストを抑えつつ、必要な人材を確保し、さらには従業員の定着や育成にもつなげることができます。

「トライアル雇用助成金」でミスマッチを防ぎながら採用

職業経験の不足などから就職が難しい求職者を、原則3ヶ月間の試行雇用(トライアル雇用)として雇い入れる場合に利用できる助成金です。

メリット
企業は求職者の適性や業務遂行能力を試用期間中に見極めることができ、求職者も実際の業務を通じて仕事への理解を深めることができます。期間中の賃金の一部が助成されるため、企業側の負担も軽減されます。
活用ポイント
未経験者を採用したいが、教育コストやミスマッチが心配という中小企業にとって非常に有効な制度です。「まずは試してみて、双方合意の上で本採用へ」というステップを踏むことで、採用後の早期離職リスクを低減できます。

「特定求職者雇用開発助成金」で採用コストを軽減

高年齢者(60歳以上)、障害者、母子家庭の母など、就職が特に困難とされる方々をハローワーク等の紹介により継続して雇用する際に活用できる助成金です。

メリット
対象となる労働者の雇用形態や企業規模、労働時間などに応じて、賃金の一部が助成されます。
活用ポイント
例えば、60歳以上65歳未満の高年齢者をハローワーク等の紹介により雇い入れた場合、中小企業であれば1人あたり最大60万円(短時間労働者以外)が支給されるケースがあります。(※支給額や条件はコースや対象者によって異なります)

その他の助成金もチェック:キャリアアップ助成金など

ハローワークが直接の窓口ではないものの、連携して活用できる助成金も多数存在します。代表的なものに「キャリアアップ助成金」があります。

キャリアアップ助成金とは、有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった、いわゆる非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップ(正社員化、処遇改善など)を促進するため、その取組を実施した事業主に対して助成される制度です。

支給例
労働者1名あたり28万円~72万円(生産性要件を満たす場合など条件により変動)
活用ポイント
既存の非正規社員のモチベーション向上や人材定着、さらには新たな正社員雇用のきっかけ作りにもつながります。自社の雇用形態や人材戦略に合わせて、様々なコースの中から活用できるものがないか検討してみましょう。

その他にも、人材開発支援助成金など、従業員のスキルアップを支援する制度もあります。 自社の状況や課題に合わせて、活用できる助成金がないか、ハローワークの窓口や厚生労働省のウェブサイトで情報を収集することが重要です。

また、助成金だけでなく、ハローワークや管轄の労働局は、中小企業の採用活動を多角的にサポートする様々な支援サービスを提供しています。

主な支援サービス例:

  • 企業訪問サービス:ハローワークの職員が企業を訪問し、採用に関する相談や求人内容に関するアドバイスを行います。
  • 合同就職面接会・ミニ面談会:複数の企業と求職者が一堂に会するイベントで、効率的に多くの求職者と接点を持つことができます。
  • 職場体験・見学会の実施支援:求職者に実際の職場を見てもらう機会を提供することで、仕事理解を深め、応募促進やミスマッチ防止につなげます。
  • 職業訓練修了者とのマッチング:専門的な知識や技能を習得した職業訓練修了者を紹介してもらえることもあります。
  • 職場定着支援: 採用後の従業員の定着に関する相談やアドバイスも行っています。

まとめ:ハローワークを戦略的に活用し、中小企業の採用を成功へ

本記事では、中小企業の人事・採用担当者の皆さまに向けて、ハローワークを最大限に活用するための基礎知識から具体的なノウハウまでを網羅的に解説してきました。

ハローワークは、無料で利用できる上に豊富な求職者と出会える、中小企業にとって非常に魅力的な採用チャネルです。 求人票の掲載費用がかからず、全国規模の求職者層にアプローチでき、掲載期間の延長も容易、さらに各種助成金の対象となる可能性も秘めています。

しかし、そのメリットを最大限に引き出すためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。特に「掲載した求人の9割が採用に至らない」というデータが示すように、ミスマッチを防ぐための工夫は不可欠です。

今回ご紹介した、

  • 魅力的な求人票の書き方(職種名、仕事内容、待遇、画像活用、ジョブタグなど)
  • ハローワークインターネットサービスの戦略的活用(求人者マイページ、直接リクエスト機能など)
  • 各種助成金・支援制度の積極的な情報収集と活用

これらのポイントを意識し、「ただ求人を出す」のではなく、「ターゲットに響く情報を届け、企業の魅力を的確に伝える」という視点を持つことが、ハローワークを通じた採用成功の鍵となります。この記事で得た知識をぜひ明日からの採用活動に活かし、貴社にマッチする優秀な人材の獲得、そして事業の発展へとつなげてください。

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効果的なハローワーク活用にはターゲット設定や魅力的な求人票作成など、専門的な視点が必要です。私たち採用のプロが、貴社の課題をヒアリングし、ハローワーク活用はもちろん、最適な採用戦略をご提案します。応募の「質」と「量」を高めるための第一歩として、ぜひ一度、弊社の無料個別相談をご利用ください。

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