Indeed（インディード）で求人が掲載されない・削除された？人事担当者が知るべき原因と禁止事項

「せっかく作った求人情報が、ある日突然Indeedから削除されてしまった…」
「求人を申請したのに、いつまで経っても掲載されない」
Indeedを利用する中で、このような経験や不安を感じたことはありませんか？実はその原因の多くはIndeedが定める掲載ポリシーへの無意識な違反にあるかもしれません。

Indeedは「We Help People Get Jobs」というミッションのもと、求職者にとって安全で公平なプラットフォームであることを最優先しています。そのため、差別的な表現や誤解を招く情報、不適切なビジネスモデルに対しては厳しい基準が設けられています。

本記事では、求人ができない、求人が削除されるのを防ぐための具体的なNG例から、万が一非表示になった際の冷静な対処法までを徹底解説。「知らなかった」では済まされないポリシー違反のリスクを回避し、Indeedを最大限に活用して貴社の採用活動を成功に導くための知識をお伝えします。

「今まで表示されていた求人が、突然削除されてしまった」
「理由がわからないまま、求人の表示回数が減っている気がする」
Indeedを利用する中で、このような経験や不安を感じたことはありませんか？
実は、その原因の多くはIndeedが定める求人掲載ポリシーへの無意識な違反にあるかもしれません。

では、なぜIndeedは多くの求人掲載ポリシーを設けているのでしょうか。その答えは、Indeedが掲げる揺るぎないミッションにあります。

Indeedのあらゆる活動の根幹には、「We Help People Get Jobs（私たちは、人々が仕事を得る手助けをします）」というミッションが存在します。
これはIndeedが採用企業のためだけでなく、何よりもまず「求職者」の利益と体験を最優先するプラットフォームであることを意味します。求職者が、質の高い求人情報の中から、安心して自分に合った仕事を公平に見つけられること。その理想的な環境を実現するために、様々な掲載ポリシーが定められているのです。

採用企業がポリシーを遵守することは、このIndeedのエコシステムに参加するための「約束事」であり、求職者に誠実な情報を提供することに直結します。

ポリシーを守ることは、単なる義務ではありません。それは、貴社の採用活動の成果を最大化するための、最も確実な戦略です。

逆に、ポリシーを軽視した場合のリスクは計り知れません。
「これくらい大丈夫だろう」という安易な判断が、求人の非表示や削除といった直接的な機会損失を招きます。さらに、度重なる違反や悪質なケースと判断された場合、最悪の事態としてアカウントが凍結され、Indeedでの採用活動が一切できなくなるという深刻な状況に陥る可能性すらあるのです。

Indeedのポリシーを正しく理解し、遵守すること。それは求職者と真摯に向き合う企業姿勢の証であり、貴社の採用活動そのものを守り、成功へと導くために不可欠な第一歩なのです。

求人票において、性別を限定したり、特定の性別を前提としたりする表現は原則として禁止されています。

【NG表現の具体例と改善案】

重要なのは、性別で応募者を判断するのではなく、「その業務を遂行するために必要な能力やスキルは何か」という視点で記述することです。

【例外的なケース】

職務の性質上、やむを得ず性別を限定する必要がある場合（例：女性更衣室の清掃業務、演劇における男性役の募集など）は、その客観的かつ合理的な理由を求人票に明記する必要があります。

雇用対策法により、募集・採用における年齢制限は原則として禁止されています。これは「35歳まで」といった直接的な表現はもちろん、年齢を間接的に示唆する表現も含まれます。

出身国や民族性、アクセントなどに基づく差別的な求人掲載は、固く禁じられています。特に注意が必要なのが「言語能力」に関する表現です。

このように、なぜその言語能力が必要なのか、具体的な業務内容と紐づけてスキルレベルで示すことが重要です。

「攻め」の姿勢で多様な人材を惹きつける

ポリシーを守ることは、リスクを回避する「守り」の採用活動です。一歩進んで、多様な人材を積極的に歓迎する「攻め」の姿勢を示すことで貴社の魅力はさらに高まります。

求人票は、求職者が最初に目にする貴社からのメッセージです。無意識の偏見をなくし、公平で開かれた表現を心がけることが、優秀で多様な人材を獲得するための第一歩となるでしょう。

Indeedは、求職者が仕事内容を正しく理解し、安心して応募できることを重視しています。そのため、単に差別的でないというだけでなく、求人情報の「質」そのものにも厳しい基準を設けています。

ここでは、採用担当者が意図せず行ってしまいがちな、求人の質を低下させるNG行為について解説します。これらは求職者に不信感を与えるだけでなく、Indeedからの評価を下げ、求人の露出機会を失う原因となります。

Indeedに掲載される求人は、必ず金銭的な報酬が支払われる仕事でなければなりません。

• 無給のインターンシップやボランティアは掲載できません。
• 研修期間や試用期間中であっても、最低賃金を下回ることは許されません。
• 完全歩合制の求人であっても、労働時間に対して最低賃金が保障されない可能性がある場合は、掲載が認められないことがあります。

また、報酬は「金銭」であることが大原則です。以下のものは正当な報酬とは見なされません。

• NGとされる報酬：ギフトカード、デジタル通貨、現物支給（製品やサービス）、株式、住居や食事の提供のみ

これらの要素は福利厚生として記載することは可能ですが、給与の代わりとすることはできません。

求職者を欺く、あるいは誤解させる可能性のある求人は、厳しく禁止されています。求人票は、常に具体的かつ正確である必要があります。

【よくあるNG例】

これらの行為は、求職者の時間と労力を無駄にし、企業の信頼を失墜させる原因となります。

より多くの求職者の目に留まりたいという気持ちから、Indeedの検索結果を不正に操作しようとする行為は、ペナルティの対象となります。

【禁止されている具体的な行為】

これらの行為は、求職者にとって同じような求人が何度も表示されるノイズとなり、検索体験を著しく損ないます。こうした求職者体験を損なう求人は、Indeed側で『掲載できない』と判断される大きな要因となります。

Indeedは求職者が金銭的なリスクや不利益を被ることなく、安全に仕事を探せる環境づくりを徹底しています。そのため、特定のビジネスモデルや応募段階での不必要な個人情報の要求については、特に厳しい基準を設けています。
これらのルールを知らないと、意図せず重大なポリシー違反を犯してしまう可能性があります。

求職者に金銭的な負担や損失を与えるリスクのあるビジネスモデルは、Indeedへの掲載が固く禁じられています。

【掲載が許可されていないビジネスモデル】

これらのビジネスは、仕事を探している求職者を勧誘の対象とするため、掲載が認められていません。

【注意点】

フランチャイズのオーナー募集や、下請け・業務委託契約の求人自体がすべて禁止されているわけではありません。重要なのは、「求職者側に一方的な金銭的負担や投資を求めるものではないか」という点です。業務委託契約であっても、仕事に必要なツールや備品を適正価格で提供するレベルを超え、加盟金や保証金といった名目で実質的な投資を要求するものは掲載不可となる可能性が高いです。

採用活動において個人情報を取り扱うことは当然ですが、「どの段階で」「どの情報を」要求するかが非常に重要です。

Indeedでは、応募や初期選考の段階で、業務遂行能力の判断に必要のない個人情報（PII – Personally Identifiable Information）を要求することを禁止しています。これは、詐欺や個人情報搾取といった犯罪から求職者を守るための重要なルールです。

【応募段階で要求してはいけない個人情報の例】

• 銀行口座番号、クレジットカード情報
• マイナンバー
• 運転免許証番号
• 応募前の段階での身分証明書のコピー

これらの詳細な個人情報は、採用が内定し、雇用契約や給与振込の手続きで必要になった際に、適切な方法で取得するのが正しいプロセスです。応募段階でこれらの情報を要求する行為は、求職者に深刻な不信感を与えるだけでなく、Indeedから悪質なアカウントと見なされるリスクがあります。

自社のタレントプール（人材データベース）を構築するために「キャリア登録」を促すこと自体は問題ありません。しかし、その運用方法には注意が必要です。

【キャリア登録で遵守すべきルール】

求職者の善意や個人情報を、企業の都合で不適切に利用することがないよう、透明性の高い運用を心がけましょう。

ここまでに解説してきた項目の他にも、Indeedのプラットフォームの健全性を保つために定められた重要なルールが存在します。これらは求人情報の中身だけでなく、Indeedの利用方法そのものに関わるものであり、知らずに違反してしまうと求人が削除される可能性があります。

Indeedは、あくまで「求人サイト」です。したがって、求職者が仕事を探すという目的から外れたコンテンツの投稿は認められていません。

【禁止されている投稿の例】

これらのコンテンツは、仕事を探している求職者にとっては無関係な情報であり、Indeedの利便性を損なうため削除対象となります。

求職者や他の採用企業に対して、攻撃的、屈辱的、または不快感を与えるような表現は、いかなる場合も許されません。

Indeedは「不快感を与えるコンテンツ」として、以下のようなものを禁止しています。

• 低俗、冒涜的、わいせつな言葉や表現
• 違法行為を助長する、または非合法な商品・サービスに関連する内容
• 特定の個人や団体（求職者、他の企業など）を中傷、差別、威嚇する内容

特に注意したいのが、身体的・精神的な特徴や病状を軽視するような表現です。これらは無意識に使ってしまいがちですが、特定の応募者を排除する差別的なメッセージと受け取られる可能性があります。

【注意すべき表現の例】

どんなに注意していても、求人が突然非表示（審査中）になったり、検索結果に表示されなくなったりすることがあります。Indeedはプラットフォームの品質を維持するため、通知の有無に関わらず、独自の裁量で求人を非表示または削除する権利を持っています。

ここでは万が一の事態に直面した際に、採用担当者が冷静に状況を把握し、取りうる対策を講じるための3つのステップを解説します。

まずは、自社の求人内容がIndeedのポリシーに準拠しているか、客観的に見直すことから始めましょう。

① この記事をガイドに、求人内容を総点検する

Indeedは、求人を非表示・削除した理由を個別にすべて開示するとは限りません。そのため、まずは自ら原因を推測することが重要です。

• 差別： 性別や年齢を限定するような表現はありませんか？
• 品質： 誇張した表現や、キーワードの羅列はありませんか？
• ビジネスモデル： 求職者に費用負担を求める内容になっていませんか？
• その他： 求人以外の宣伝や、不快な表現はありませんか？

この記事で解説した禁止条項や注意点を確認し、自社の求人がどのポリシーに抵触した可能性が高いか、慎重に確認しましょう。特に、求人内容を更新した直後に問題が発生した場合は、その変更箇所が原因である可能性が高いと考えられます。

② Indeedからの通知を確認する

Indeedが調査のために追加情報を求めてくる場合や、何らかの通知が届く可能性もゼロではありません。管理画面のお知らせや、登録メールアドレス（迷惑メールフォルダ含む）に、Indeedからの連絡がないかを確認しておきましょう。

自己点検で見つかった問題点や、抵触の可能性がある箇所を修正します。

• NG例: 「体力に自信のある男性歓迎！」
  → 修正案: 「重量物（20kg程度）の運搬を伴う業務があります」
• NG例: 職種名：営業（マーケティング企画セールス）
  → 修正案: 職種名：法人営業（ITソリューションの提案）

ここでの目標は、Indeedのポリシーを遵守した、誰にとっても公平で分かりやすい求人情報にすることです。修正を行うことで、Indeedの再審査の対象となり、問題が解決されれば掲載が再開される可能性があります。ただし、修正によって再掲載が保証されるわけではないことは理解しておく必要があります。

自己点検と修正を行っても状況が改善しない場合、あるいは原因の見当が全くつかない場合は、Indeedに問い合わせることを検討します。

① 問い合わせ方法

Indeedの管理画面にある「ヘルプセンター」には、よくある質問への回答がまとめられています。まずはここで類似のケースがないか確認しましょう。直接の問い合わせが必要な場合は、管理画面内の「お問い合わせ」フォームなどを利用します。

② 問い合わせ時のポイント

問い合わせの際は、状況を正確かつ簡潔に伝えることが重要です。以下の情報を整理しておくと、スムーズなやり取りに繋がる可能性があります。

• アカウント情報： 会社名、ご担当者名、Indeed登録メールアドレス
• 対象の求人情報： 職種名や求人IDなど、問題の求人を特定できる情報
• 発生している問題： 「〇月〇日頃から求人が表示されなくなった」など具体的な状況
• 実施した対応： 「ポリシー違反の可能性を考慮し、求人内容の〇〇を△△に修正しました」など、自社で行った点検・修正内容

Indeedがすべての問い合わせに詳細な回答を提供するとは限りませんが、「自社としてポリシーを遵守する意思があり、問題解決のために主体的に行動している」という姿勢を示すことは、決して無駄にはならないと思われます。

本記事では、Indeedで求人が削除・非表示になるのを防ぐための掲載禁止事項から、万が一の際の対処法までを解説してきました。

最後に、重要なポイントを振り返りましょう。

ルールを正しく理解すれば、Indeedは貴社の採用活動にとって最強のパートナーになります。この記事をガイドに求職者から信頼され、選ばれる採用活動を心掛けていきましょう。