Information
Information
採用事情
人材採用の手法が多様化する昨今、自社サイトや求人媒体への掲載、オウンドメディアリクルーティング、人材紹介などに加え、近年注目され始めている手法の一つが「リファラル採用」です。
中小企業において、人材確保の課題はつきものです。リファラル採用はこの問題を解決する有効な手段の一つとなり得ます。初めて聞いたという方や、興味はあるけどどうしたらいいのかわからない、という人事・採用担当者もいることでしょう。
本記事では、「リファラル採用とは何か?」から、中小企業におけるリファラル採用の導入方法やメリット、成功へのステップを詳しく解説します。
ベストな手法で貴社の人材採用をサポート
リファラル採用は多くのメリットがありますが、制度として定着させるには一定の時間が必要です。人手不足が深刻な状況では、求人メディアや人材紹介、採用HPなど複数の採用手法を組み合わせることが重要です。最適な採用手法の選択に迷われた際は、ぜひご相談ください。
まずはこちらから無料相談目次
リファラル(referral)とは、「推薦」「紹介」を意味する英語です。
つまり「リファラル採用」とは、自社の社員または会社が信頼を置く人脈から友人・知人を紹介してもらう採用手法を指します。
リファラル採用の主な目的は、従業員のつながりを活用して質の高い候補者を獲得することです。この手法により、採用過程における時間とコストを削減しながら、企業文化に合った人材を確保することが可能になります。
具体的なメリットは後述しますが、人手不足が深刻化する昨今において、その解決手段として注目され、ベンチャー企業を中心に導入が広がっています。
リファラル採用と混同されがちなのが、旧来からの縁故採用。
社員や関係者が採用候補者を紹介するという点では、一見よく似ていますが、本質的な部分では大きく違うものだと言えます。
リファラル採用の大きなメリットは、以下の4つ。
これらは、多くの企業、特に人材確保が難しい中小企業が抱える採用課題に直結し、その解決への大きな助けとなるでしょう。
それでは、ひとつずつ詳しく解説していきます。
求人広告の掲載料や人材紹介の利用料は、決して安いものではありません。
転職イベントへの参画も、出展料に加え、準備や移動にも費用がかかります。
その点、リファラル採用は社員・関係者の紹介が基本となるため、上記のようなコストをカットすることが可能です。必要なコストとしては、紹介者へのインセンティブや候補者と会う際の交際費程度。
リファラル採用には、少ない経費で有望な人材と出会え、採用できるチャンスがあると言えます。
求人広告は、多くの人の目に留まるメリットがある一方で、どんな人から応募が来るか予測ができないという側面もあります。
また、応募が多数あっても、その中から信頼できる有望な人材を見極めなければいけないという手間も発生します。
リファラル採用では、候補者がどんなスキルを持っていて、どんな人間性であるのか、紹介者を通じて知ることができます。
絶対数は少なくとも、信頼性の高い候補者に出会える確率は高くなるはずです。
リファラル採用では紹介者を通じて候補者に、自社が求める人物像やスキル、具体的な仕事内容、社風などを、あらかじめ細かく伝えておくことができます。
また、候補者の忌憚のない要望や希望なども、紹介者を通じて知ることができます。加えて、職場に友人・知人がいることは、候補者にとって入社後の安心感に繋がるでしょう。
上記のように、リファラル採用にはミスマッチを防ぎ、候補者・入社者の不安を和らげ、定着率向上・早期離職リスク低減の効果が期待できます。
リファラル採用で入社した社員は、入社直後から社内に顔見知りがいる分、本音も話しやすいと言えます。
これまでの職場と現在を比べての忌憚のない意見も、早い段階から聞けるでしょう。
これは、当たり前になりすぎて気づけなかった自社の課題や改善点を見つけるきっかけになり、より良い職場環境をつくる上で大きく役立つはずです。
リファラル採用を効果的に導入するためには、いくつかの前提条件が整っている必要があります。リファラル採用を行う大前提として、会社に「社員が誰かに紹介したくなる魅力」がなくてはなりません。
従って、導入前に以下の点に取り組むことをおすすめします。
これらに取り組むことで、社員が積極的に優秀な人材を紹介しやすい環境を作り出すことが大切です。
社員が満足度高く、自社に誇りを持って働けていなければ、誰かを誘おうという気持ちにはなりません。
リファラル採用導入前には、以下の面に目を向け、社員満足にとって必要な部分は改善を行いましょう。
社員の貢献意欲や帰属意識が高いほど、「誰かを紹介しよう」という気持ちも高まると言えます。
そのためには、報酬や条件面の整備はもちろん、企業として進むべき方向を明確にし、強みとなりえる文化を強化することが重要です。
その上で理念やビジョンを共有し、一体感が生まれれば、リファラル採用の成功確度もぐっと上がるはずです。
理念やビジョンの策定、共有については以下の記事をご参照ください。
リファラル採用のメリットや企業の魅力向上の必要性を理解できたら、いよいよリファラル採用の導入・実践です。
その際は、以下のステップで進めるといいでしょう。
それでは一つずつ、この流れについて順を追って解説します。
リファラル採用に限らず、採用活動を行う際には目的と目標を明確化し、軸を持つことが重要です。
場当たり的な採用活動は、会社にとっても求職者・入社者にとっても非効率で、ミスマッチや早期退職の原因にもなります。
目標・目的を設定する際は、以下の視点で考えてみるといいでしょう。
次に、リファラル採用における制度設計を行います。
どうしたら社員が知人を紹介したくなるか、を基準に考えていくといいでしょう。
その中でも、多くの企業で導入されているのが、紹介者(社員)へのインセンティブの支給です。
また、紹介に際して紹介者(社員)と候補者で飲食や会食が発生した場合は、会食費補助(数百円~数千円程度)を支給するケースもあります。
これらに関しては、支給条件、支給額、支給日などを給与規定や就業規則として定めて明記し、誤解や行き違いがないようにしておきましょう。
尚、制度設計のプロジェクトは少人数のメンバーからスタートし、社内での浸透度や認知度、利用頻度等の様子を見ながら、徐々に規模を拡大していくことをおすすめします。
リファラル採用を準備・導入しても、その存在が社員に知られていなくては意味がありません。
特に以下の点に関しては重点的に、社内周知と社内教育を行っていきましょう。
場合によっては、社員紹介制度に関する説明会を開いたり、パンフレットや動画など資料にまとめておいてもいいでしょう。
リファラル採用は、制度の策定と周知のみで終わらせるのではなく、中長期的な視点で取り組むことで、定着・成功へと繋がります。
途中経過の観察、効果測定、改善を繰り返しながら、より良い制度運用を目指していくことが大切です。
などをデータに残し、問題点や改善点を常に探り、企業文化等も加味した上で、自社にとってベストなものへとブラッシュアップしていきましょう。
リファラル採用は多くのメリットがありますが、同時に注意すべきデメリットも存在します。中小企業において特に注意が必要なものは、以下の4点です。
それでは、注意点や対策も踏まえて、詳しく解説していきます。
社員や関係者による紹介ということは、似たようなバックグラウンドや考え方を持つ人材が集まりやすいということでもあります。
社風や企業文化に合う人材を採用できるのがリファラル採用のメリットである一方、組織を構成する人材・考え方の偏りは、多様化の妨げにもなり得ます。
リファラル採用を実施する場合、多様性を保つための対策が必要です。まず、企業は採用戦略において多様性を重視する項目を設けることが考えられます。例えば、紹介者には異なる文化や背景、考え方を持つ人材を積極的に紹介するよう促すことが効果的です。また、選考プロセスにおいても、候補者の背景やスキルセットだけでなく、多様性の観点からどれだけ新しい知見や視点を提供できるかを評価する基準を設けることが重要です。
リファラル採用を行う際には、紹介者と候補者・入社者の関係に、会社側が配慮する必要が出てきます。
例えば、選考の結果不採用とした場合、紹介した側・された側双方の関係が悪化しないよう、納得のいく説明を行うなど、丁寧なフォローは必須です。
また、入社後に知人同士を同部署や近くに配置・配属することは、馴れ合いや仲良しグループ化を生み、場合によっては業務において良くない影響が懸念されます。
また、どちらか一方が退職するようなことがあれば、残った方のモチベーションの低下や、最悪の場合もう一人も退職してしまう、といった事態も想定できます。
これらを踏まえ、普段からスムーズにコミュニケーションが取れる環境を構築し、人材の配置や人間関係にはこまめに目を配りましょう。
リファラル採用の肝は人材を紹介してくれる社員・関係者であり、彼ら・彼女らの理解がなければ採用成功はありえません。
先述したような社内周知や教育を徹底し、認知と理解が進むようアクションしていきましょう。
正しい理解は人材・採用のミスマッチを防ぐ結果にも繋がるはずです。
紹介の状況やプロセス、紹介者への評価、インセンティブの支給状況等、情報を逐一可視化することは非常に大変です。
しかしそこが不透明だと、紹介に対する社員のモチベーションは低下してしまいますし、担当者としても今ある課題を正確に把握することが難しくなります。
情報を可視化することで、社員間・部署間での活性化を促します。
同時に、課題を把握したらPDCAを回し、リファラル採用を長期的・持続的に行う「文化」として定着させていきましょう。
リファラル採用で大切なのは、「どうしたら社員が紹介したくなる会社になれるか」を考え、より良い環境をつくっていくことです。
採用コスト削減などの数字はあくまでその結果と捉え、短期的な成果に振り回されず、長期的なスパンで運用していくことがカギとなりでしょう。
制度設計や評価、採用後の人間関係等にも気を使いながら、自社に合ったやり方を見つけ、採用成功を目指しましょう。
ベストな手法で貴社の人材採用をサポート
リファラル採用は多くのメリットがありますが、制度として定着させるには一定の時間が必要です。人手不足が深刻な状況では、求人メディアや人材紹介、採用HPなど複数の採用手法を組み合わせることが重要です。最適な採用手法の選択に迷われた際は、ぜひご相談ください。
まずはこちらから無料相談人材採用に関しての疑問・どこに相談すればいいか分からない方、
まずはこちらからお気軽にお問い合わせください。
月~金曜日(土・日・祝日除く)
9:00~18:00