採用事情

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公開日2025.12.15更新日2025.12.15

【2026年動向予測】転職市場は「二極化」へ。採用難易度が上がる企業、下がる企業の違い

【2026年動向予測】転職市場は「二極化」へ。採用難易度が上がる企業、下がる企業の違い

近年の激しい賃上げ競争に、疲弊感をお持ちの採用担当者様も多いのではないでしょうか。しかし2026年は、単に「好条件を提示する」だけでは人材を獲得できない新たなフェーズへ移行する可能性が高いです。

市場全体の求人倍率は高止まりが続く見通しですが、その裏で応募が殺到する企業と、全く集まらない企業の「二極化」が決定的になると予測されます。

勝敗を分かつカギは、枯渇する若手から「ミドル・シニア」へのターゲット転換、そしてツールの導入に留まらない「AIとの協働」の深化です。さらに、2027年の施行が議論されている労働基準法改正を見据えた先回りの体制整備が、前年である2026年の採用ブランディングを大きく左右するでしょう。

本記事では、採用力の格差が広がる2026年の市場を読み解き、人事が今打つべき一手について解説します。

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目次

2026年転職市場の数値予測:数字で見る「二極化」の正体

2026年の転職市場を読み解くうえで、最も重要なキーワードが「二極化」です。
表面上は求人倍率も賃金も「高止まり」や「上昇」といった“平均値”で語られますが、その内側では採用がしやすくなる企業と、ますます難しくなる企業がはっきり分かれる構造 が進んでいます。

その“二極化”を理解するために、ここでは「求人倍率」と「賃金トレンド」の2つの視点から市場で起きている構造変化を紐解きます。

求人倍率の罠:「平均値」に騙されるな

厚生労働省が発表する有効求人倍率を見る限り、人手不足は2026年も続く見通しです。しかしこの「平均値」こそが落とし穴で、実際の採用現場では職種による“持つ者”と“持たざる者”の格差が固定化しています。

dodaの転職求人倍率レポートを見ると、

  • IT・通信、技術系職種は依然高倍率
    ただし、かつてのように右肩上がりではなく「高止まり」。
    企業の採用意欲も強い一方で求職者数も増え、表面上の倍率は均衡に向かう状況です。
  • 事務・企画系職種は低倍率のまま停滞
    供給過多の状態が解消されず、この差は構造的に固定化しつつあります。

この「倍率が動かない」状態こそが実はポイントで、“一定の経験・スキルを持つ人材”への採用競争は熾烈、“一般事務的なスキル”の市場は過当競争というギャップが、今後ますます明確になると思われます。

「経験者採用の行き詰まり」が招く、ターゲットの分散

重要ポジションでの「若手×経験者」採用が限界に達した結果、企業はその打開策として、ターゲットを「2つの方向」へ広げざるを得ない状況が数字にも表れ始めています。

一つは、スキル要件を緩和する「未経験(ポテンシャル)採用」
そしてもう一つは、年齢要件を緩和する「ミドル・シニア層の活用」です。

これまで「30歳前後まで」にこだわっていた求人が、背に腹は代えられずターゲットを拡大し始めているのです。実際、市場データでも異職種への転職割合や、40代以上の転職決定数が増加傾向にあり、2026年はこの「ターゲットの再定義」こそが採用成功の生命線になると予測されます。

賃金トレンド:5%賃上げの定着と「提示額」の分散

2025年の春闘では、歴史的な賃上げが実現しました。複数のエコノミスト/調査機関の見通しを総合すると、2025年の高水準の賃上げの影響は残る可能性があり、一部機関は2026年も4〜5%台の賃上げを想定しています。

ただし、ここでも注意が必要です。提示年収の「中央値」は上がっていますが、それは全員に均等に恩恵があるわけではありません。高度なスキルを持つ人材には前職を大きく上回るオファーが出る一方、汎用的なスキルしか持たない人材への提示額は伸び悩む。個人のスキル要件による「格差」が、じわじわと広がっているのが実態です。

ただしここにも、求人倍率同様に“平均値のワナ”があります。

  • 高度スキル人材 → 前職を大きく上回る高額オファー
  • 汎用スキル層 → 提示額は伸び悩む

つまり賃上げという大きな流れの中でも、
「高く評価される人材」と「そうでない人材」の差がより鮮明に開くわけです。

また、賃上げが続くことで実質賃金がプラス圏で安定すると、求職者の転職動機にも変化が生まれます。

  • 「生活防衛のために給与を上げたい」
  • 「自分の市場価値を高めたい(キャリア投資)」へシフト

つまり、2026年の採用では「給与が高い」だけでは優秀層は動かない状況がより鮮明になる可能性があります。企業は「この会社で働くことで、自分の市場価値がどう上がるか」を提示できるかどうかが、勝敗の分かれ目になるでしょう。


求人倍率や賃金といった平均値だけを見ると、市場は一見「高止まり」「上昇」といった好調に見えます。しかし、その裏側では次のような分断が確実に進んでいます。

  • 求人倍率:職種ごとの格差が固定化
  • 賃金:スキル要件によって提示額が二極化
  • 求職者心理:給与ではなく“キャリア価値”へ動機がシフト

こうした変化を踏まえると、2026年は “数字が示す表面的な安定” と “現場で起きる採用難の深刻化” のギャップが大きくなる可能性があります。

2026年を決定づける4大採用トレンド

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前章で触れた数値的な「二極化」の背景には、採用手法やターゲット選定における構造的な変化があります。2026年、採用担当者が直面するであろう4つの主要トレンドを読み解きます。

「若手枯渇」と「35歳以上の争奪戦」

少子化の影響で、20代の若手人材は構造的に減り続けています。パーソル総合研究所の「労働市場の未来推計2035」が示すように、これは一時的な現象ではありません。長期的な人口動態として、もう確定している未来なのです。

この現実を受けて、2026年の転職市場では「35歳〜50代前半のミドル層」が主戦場になる可能性が高いでしょう。マイナビの「中途採用状況調査2025年版(2024年実績)」でも、50代以上の採用に「積極的」と答えた企業が68.4%と前年比で増加しており、企業が受け入れる年齢層が年々上昇している傾向が見て取れます。

従来のような「プレイングマネージャー」としての採用だけでなく、「特定領域のスペシャリスト」としてシニア層を迎え入れる動きも活発化しそうです。高年齢者雇用安定法の改正もあり、年齢を理由に採用候補から外すことは、自ら可能性を閉ざすことと同じになりつつあります。

AIリクルーティング 2.0(エージェントとの協働)

AI活用は「導入期」を終え、実用的な「協働期」に入ると予想されます。
これまではスカウトメールの自動生成などが主でしたが、2026年には面接の日程調整や、履歴書データに基づく一次スクリーニングへのAI本格導入が進むでしょう。

この変化により、採用担当者に求められるスキルセットも変わってきます。事務的な業務をAIが担う分、人間には「AIが連れてきた候補者を、どう口説くか」という「対人スキル(クロージング力・アトラクト力)」がいっそう強く求められることになるはずです。候補者のキャリア観に寄り添い、自社の魅力を感情豊かに伝える能力こそが、AI時代における人事のコアバリューになっていくのではないでしょうか。

「透明性(Transparency)」が最強の差別化

「給与詳細は面接にて」
こんな求人票を見かけたとき、あなたはどう感じますか? 多くの求職者は、正直なところ「何か隠したいことがあるのでは」と身構えてしまいます。

欧州では「EU賃金透明性指令」が施行に向けて動き出しており、この潮流は外資系企業を通じて日本の採用基準にも影響を与えると考えられます。また国内でも、内閣官房による「人的資本可視化指針」に基づき、上場企業を中心に人的資本情報の開示が進んでいます。

人的資本可視化指針における開示推奨項目(抜粋)

育成・能力開発

  • 教育訓練投資額(研修費用)
  • 研修時間
  • パフォーマンスとキャリア開発に関するレビューを受けている従業員の割合
  • リスキルと処遇や報酬の連動

公平性・ダイバーシティ

  • 男女間賃金格差
  • 属性別の従業員・経営層の比率
  • 男性育児休業取得率
  • 正社員・非正規社員等の福利厚生の差

流動性・定着

  • 離職率(定着率)
  • 新規雇用の総数・比率
  • 求人ポジションの採用充足に必要な期間
  • 後継者カバー率/準備率

参照: 内閣官房「人的資本可視化指針」

給与レンジの公開はもちろんですが、それだけではありません。「配属ガチャ」を嫌う求職者心理に応えるため、ジョブディスクリプション(職務記述書)を明確化し、入社後のタスクや責任範囲を「透明化」すること。これが、最強の採用ブランディングになる可能性があります。

リファラル・アルムナイ採用の標準化

採用媒体の掲載費やエージェントの手数料は、高騰したまま下がる気配がありません。そんな中、リファラル(社員紹介)やアルムナイ(退職者の再雇用)は、もはや「補完的なオプション」ではなく「メインチャネルの一つ」として、予算・工数を割り当てる企業が増えていくでしょう。

特に前述した「格差」が進む中では、自社のカルチャーを理解している層からの紹介や出戻りは、ミスマッチのリスクを最小限に抑える手段としても重要性を増しています。2026年は、これらのチャネルを制度として確立し、運用できているかどうかが、採用コスト抑制と定着率向上を左右する分かれ目になるかもしれません。

関連情報

【法改正】2026年は「コンプライアンス」が採用力になる

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2026年は、採用広報において「コンプライアンス(法令順守)」が強力な武器になる年になりそうです。
求職者は、企業が法改正に対して「後手」に回っているか、それとも「先取り」して環境を整えているかを敏感に察知します。特に以下の3つの法制度対応は、企業のホワイト度を測る指標として機能する可能性が高いでしょう。

「プレ法改正イヤー」としての2026年

現在、厚生労働省の「新しい時代の働き方に関する研究会」において、数十年ぶりとなる労働基準法の大改正に向けた議論が進んでいます。2027年頃の施行が視野に入っていることから、2026年はその準備期間(プレ法改正イヤー)になるでしょう。

特に採用市場へのインパクトが大きいと予測されるのが、「14日以上の連続勤務禁止」や「勤務間インターバル制度」の規制強化です。

14日以上の連続勤務禁止

厚生労働省の研究会報告案では、現行の「4週4休」制度では最長で48日間連続勤務可能な制度設計に改善の必要性があるとし、「13日超→14日以上」の連続勤務を禁止する法改正を提言。

勤務間インターバル制度

終業から次の始業まで一定の休息時間(目安11時間)を設ける「勤務間インターバル制度」について、現行の努力義務から義務化を視野に、法令による規制強化および導入促進を検討中。
参照: 厚生労働省「新しい時代の働き方に関する研究会」報告書

多くの企業が「法改正されてから対応しよう」と考える中で、2026年の段階で「当社は既にインターバル制度(終業から始業まで11時間空けるルール等)を導入済みです」と明言できれば、健康的に働ける環境を求める求職者に対し、強力な差別化要因となり得ます。これらは単なる福利厚生ではなく、「従業員の健康を守る意思がある会社か」を判断する指標となるはずです。

育児・介護休業法の改正(2025年施行分の定着)

2025年4月より順次施行された改正育児・介護休業法への対応状況も、前章で触れた「ミドル層(子育て世代)」の獲得に直結します。
特に注目すべきは、「所定外労働の制限(残業免除)の対象拡大(小学校就学前まで)」や、「子の看護休暇の対象拡大(小3まで)」、そして「柔軟な働き方を実現するための措置の義務化」です。

育児・介護休業法 改正のポイント(2025年)

所定外労働の制限(残業免除)の対象拡大
改正により、従来「3歳未満の子を養育する労働者」に限定されていた残業免除の請求対象が、「小学校就学前の子を養育する労働者」まで拡大されました。
子の看護休暇の対象拡大
「子の看護休暇」は「子の看護等休暇」と改称され、対象子どもの年齢が「小学校就学前」から「小学校3年生修了まで」に拡大。取得理由にも感染症による学級閉鎖や入園/卒園式参加が追加されました。
柔軟な働き方を実現するための措置の義務化
2025年10月以降、企業に対し「始業・終業時刻の変更」「テレワーク」「短時間勤務」「養育両立休暇」などから少なくとも2つ以上の制度を導入することが義務付けられ、育児と仕事の両立を助ける柔軟な働き方が義務化されました。
参照: 厚生労働省「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内」

2026年の採用面接では、求職者から「御社では、法改正に伴う柔軟な働き方は実際に運用されていますか?」と問われる場面が増えるでしょう。制度があるだけでなく、実際に「利用実績がある」「気兼ねなく使える雰囲気がある」ことをエビデンスとして提示できるかどうかが、採用決定率(承諾率)を左右すると考えられます。

副業・兼業ルールの見直し議論と「副業しやすさ」

副業・兼業に関しては、労働時間の通算管理(割増賃金の計算など)が企業の事務負担となっていましたが、このルールの簡素化に向けた議論が進んでいます。
これにより、企業側が副業人材を受け入れるハードル、および自社社員が副業を行うハードルが共に下がることが期待されます。

これまでは「副業解禁」自体がニュースになっていましたが、2026年には副業可は当たり前となり、「副業しやすい環境か(事務手続きが簡素か、本業とのバランスを応援してくれるか)」が問われるフェーズに入るでしょう。
優秀な人材ほど「複数のキャリア」を志向する傾向が強いため、副業を推奨するスタンスを明確にすることは、自社の採用要件を満たすハイレイヤー層への訴求力を高めることにつながるでしょう。

2026年、労働基準法が大きく変わります。
「数十年ぶりの大改革」――そう呼ばれるこの改正は、人事労務の現場に確実に影響を与えるでしょう。労働基準法の改正についてはこちらの記事を併せてご確認ください。

業界別・採用市場動向(2026年版)

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2026年の採用市場は、全業種で「人手不足」という共通項を持ちながらも、その背景や戦い方は業界ごとに異なります。ここでは主要4セクターの動向と、採用担当者が注視すべき指標(KPI)の変化を予測します。

IT・通信・DX:【競争激化】(超・売り手市場)

AI・セキュリティ分野を中心としたエンジニア需要は、2026年も天井知らずの状態が続く見込みです。経済産業省の試算によれば、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると予測されており、この構造的な不足感は年を追うごとに強まっています。

特に生成AIの実装フェーズに入る企業が増えるため、AIエンジニアやデータサイエンティストの獲得競争は過熱の一途をたどるでしょう。

予測されるKPI変化

応募数/掲載本数
低下傾向(自然応募は期待薄。スカウト返信率も低下)
提示受諾率
予断を許さない(カウンターオファーによる辞退が増加)

メーカー・建設:【需要拡大】(国内回帰・処遇改善)

建設・物流業界では「2024年問題」を経て労働環境や処遇の改善が進んでおり、これが採用市場においてプラスに働く可能性があります。また、円安基調やサプライチェーン見直しによるメーカーの「国内回帰」も、採用意欲を下支えするでしょう。
帝国データバンクの調査でも、建設業の人手不足割合は依然として全業種中で高水準にあり、積極的な採用姿勢は2026年も継続すると考えられます。

予測されるKPI変化

有効応募率
上昇の兆し(処遇改善により、異業界からの流入検討者が増える可能性)
採用コスト(単価)
上昇(紹介手数料や媒体費の高騰に加え、定着支援への投資も必須に)

コンサルティング:【厳選化】(ポテンシャル採用の縮小)

ここ数年続いたコンサルティング業界の爆発的な採用拡大(バブル的採用)は、一服感が出てくると予想されます。案件の高度化に伴い、「未経験者を大量採用して育てる」フェーズから「即戦力・特定領域の専門家を厳選採用する」フェーズへシフトする企業が増えるでしょう。

未経験採用のハードルは上がり、ポテンシャル枠の狭き門化が進むと思われます。

予測されるKPI変化

書類選考通過率
低下(スクリーニング基準の厳格化)
面接通過率
横ばい〜低下(カルチャーフィットだけでなく、具体的なスキルセット重視へ)

サービス・小売:【転換期】(賃上げと省人化の板挟み)

飲食・小売・サービス業は、賃上げ原資の確保に最も苦心するセクターとなるでしょう。単に人を増やすだけの採用計画は、人件費高騰により維持が困難になる恐れがあります。
そのため、「無人店舗」「配膳ロボット」「セルフ精算機」などの省人化投資とセットで、より付加価値の高い業務(おもてなし・店舗マネジメント)に人材を集中させる動きが加速します。

予測されるKPI変化

パート・アルバイト時給
過去最高水準を更新(最低賃金引上げの影響)
応募数
賃金競争力のある大手と、そうでない中小で格差が激化

人事・採用担当者が2026年に打つべき一手

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ここまで解説してきた通り、2026年は「若手の枯渇」「AIの一般化」「法規制の強化」が同時に押し寄せる転換点になる可能性が高いでしょう。この荒波を乗り越え、勝ち組となるために人事が打つべき具体的なアクションプランを3つの視点でお伝えします。

ターゲット戦略の再定義:「20代・地頭よし」の幻想からの脱却

多くの企業がいまだに「20代後半、有名大卒、地頭が良く、カルチャーフィットする人材」を最優先ターゲットとしていますが、2026年においてこの層は「採用不可能」に近いレッドオーシャンとなる可能性が高いです。

勝機は、ターゲットの「現実的な修正」と「ポートフォリオの分散」にあります。

ミドル・シニア層(35歳〜50代前半)の「実利」を評価

「扱いづらい」「給与が高い」といったバイアスを捨て、彼らの持つ「即戦力性」と「定着性」を再評価すべきフェーズに来ています。育成コストがかからず、早期にパフォーマンスを発揮できるミドル層は、ROI(投資対効果)の観点でも非常に合理的な選択肢となり得ます。

Action:

「年齢要件」ではなく「遂行できるタスク」ベースでの要件定義を徹底させる(例:「30歳まで」ではなく「〇〇ツールの導入経験者」とする)。

「雇用」にこだわらない「副業・フリーランス」の組み込み

正社員採用が難航するポジション(特にDX、広報、経理などの専門職)については、フルタイム正社員にこだわらず、副業人材や業務委託で補う体制構築が急務です。

Action:

業務の切り出しを行い、「週10時間程度の稼働」で回るタスクを定義する。これにより、ハイスキルな副業人材へのアプローチが可能になります。

「選考体験(CX)」の向上:AI時代だからこそ「人間味」で勝つ

AIやRPAによる日程調整の自動化、チャットボットによる一次対応が進む2026年だからこそ、逆説的に「人間にしかできない対応」の価値が高まります。
他社が効率化を推し進める中で、あえて「手間」をかけたコミュニケーションを取れるかどうかが、内定受諾率を分ける決定打になるでしょう。

「丁寧なフィードバック」という差別化

面接の合否に関わらず、あるいは面接通過時に「あなたのどこを評価したのか」「なぜ次の選考に進んでほしいのか」を、テンプレートではなく個別の言葉で伝えることが重要です。

Action:

面接官に対し、合否判定だけでなく「候補者へのフィードバックコメント(魅力付けトーク)」の入力を義務化する。

「選考」から「対話」へのマインドセット変革

候補者を「見定める」スタンスは、売り手市場では通用しなくなるでしょう。面接は「相互理解の場」であり、企業の課題を正直に話し、候補者と一緒に解決策を考えるような「ワークショップ型」の選考体験が、候補者の志望度を高める傾向にあります。

「守り」の採用広報:透明性(Transparency)を武器にする

「良いことばかり言う」採用広報は、もはや求職者に響かないどころか、不信感の種になりかねません。OpenWorkなどの口コミサイトで実態が透けて見える現在、企業に求められているのは「都合の悪いデータ」も含めた透明性のある情報開示です。

「ネガティブ情報」と「改善策」のセット公開

残業時間が多い、離職率が高いといったネガティブなデータがある場合、それを隠すのではなく、「なぜそうなっているのか」という背景と、「現在どのような改善策を打っているか(いつまでにどうしたいか)」というコミットメントをセットで公開します。

Action:

自社採用サイトや説明会資料に「当社の課題と向き合い」というセクションを設け、正直な現状と未来図を語る。これは「誠実な会社」という強力なブランディングになります。

ジョブディスクリプション(職務記述書)の解像度を上げる

「入社後に何をするか分からない(配属ガチャ)」リスクを排除するため、期待する役割、達成すべき目標、給与レンジを明確にします。

Action:

募集要項を「詳細化」するだけでなく、現場社員の「1日のスケジュール」や「繁忙期のリアルな様子」を動画やブログで可視化し、入社後のギャップ(リアリティ・ショック)を未然に防ぐ。


2026年の採用活動は、小手先のテクニックではなく、企業の「スタンス」そのものが問われる戦いになります。
ターゲットを広げ(ダイバーシティ)、一人ひとりに向き合い(人間味)、嘘をつかない(透明性)。
これら当たり前のようで難しい「本質的な採用」に立ち返ることができる企業こそが、人材獲得競争の勝者となるでしょう。

【まとめ】 「コスト」と捉えるか、「投資」と捉えるか。2026年は採用の分岐点

本記事では、2026年の転職市場における「二極化」の正体と、それを乗り越えるための具体的な戦略について解説してきました。
2026年という年は、日本の転職市場において大きな分岐点となる可能性が高いです。
これまでのように、求人媒体にお金をかけ、少しでも高い給与を提示すれば人が集まるという時代は、終わりを告げつつあります。少子化による若手の構造的な枯渇、そして働く個人の意識変化により、企業は「選ぶ側」から完全に「選ばれる側」へと立場を変えています。

これから訪れる変化――AIによる採用プロセスの変革、労働基準法改正への対応、多様な人材の受け入れ体制整備――これらすべてを、単なる「コンプライアンス対応コスト」や「事務手間の増加」と捉えてしまう企業は、2026年の市場で苦戦を強いられるでしょう。
一方で、これらの変化を「組織を強くするための採用投資」と捉え、他社に先駆けて「働きやすい環境」や「透明性の高い情報公開」に踏み切れる企業にとっては、かつてないほどの追い風が吹くはずです。

「賃上げ」や「条件」といった分かりやすい数字の競争から、「企業のあり方」や「人間味」といった本質的な価値の競争へ。

2026年の採用成功のカギは、変化を恐れず、自社の採用活動そのものをアップデートし続ける「適応力」にあります。ぜひ本記事を参考に、未来の採用競争を勝ち抜くための準備を、今この瞬間から始めてみませんか。

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