【試してみた】Indeedの新機能「求人作成AIサポート」は本当に使える？求人原稿制作担当者が本音でレビュー

「もっと応募者の心に響く求人票を作りたいけど、良い表現が思いつかない…」
「毎回の原稿作成、正直マンネリ化している…」
「そもそも何を書けば、求める人材に効果的にアピールできるのだろう…」

このようなお悩みを人事・採用担当者の皆様から伺うことがよくあります。
限られた時間やリソースの中で、質の高い求人原稿を作ることの難しさは、採用支援会社である私たちですら感じるところです。

そのような中、Indeedから「求人作成AIサポート機能」がリリースされたというニュースが飛び込んできました。とはいえ、「AIが作った文章って、本当に使えるの？」「結局、大幅な手直しが必要になるのでは？」と半信半疑の方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、日々求人原稿と向き合っている求人原稿制作担当者がこの新機能を実際に試し、その機能を忖度なしでレビューします。採用のプロから見て「本当に使える機能なのか」を検証していますので、ぜひご自身の目で確かめてみてください。

今回発表された「求人作成AIサポート機能」は、簡単な求人の基本情報を入力すると、AIが求人原稿のたたき台（キャッチコピー、仕事内容、アピールポイント、求める人材など）を作成してくれる機能です。

具体的に何ができるのかについては次章で説明しますので、まずは採用担当者にとってどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。現在公開されている情報から私たちプロが特に「これは見逃せない」と感じた3つのポイントを解説します。

最大の魅力は、何と言ってもその手軽さです。職種名、職種カテゴリー、雇用形態、勤務地といった求人の骨子となる基本情報を入力するだけで、AIが求人原稿の“たたき台”を自動で生成してくれます。

これまで「さあ、何から書こうか…」と白い画面の前で固まっていた時間が、劇的に削減されると言えるかもしれません。ゼロから文章を考えるという最も負荷のかかる作業から解放されるため、忙しい採用担当者にとっては、本来注力すべき面接や候補者フォローといったコア業務の時間を確保できるという点が非常に大きなメリットと言えるでしょう。

毎回求人票を作っていると、どうしても表現が似通ってしまいがちです。この機能は、AIが客観的なデータに基づいて文章を生成するため、自分では思いつかなかったような仕事の魅力の伝え方や、候補者に響くキーワードを提案してくれる可能性があります。

実際に先行利用した企業からは「自分で考えるより、なかなかいいね」といった声も上がっており、求人原稿のマンネリ化を防ぎ、自社の新たな魅力を引き出す「壁打ち相手」としても活用できるかもしれません。

このAIサポート機能は、Indeedが提供する求人配信プラットフォーム「Indeed PLUS」にも対応しています。Indeed PLUSは、一度の投稿で提携する複数の求人サイトへ掲載が広がるサービスです。

本機能はそのIndeed PLUSのフォーマットに沿った求人作成を補助してくれるため、サービスを利用する際の準備もスムーズに進められます。求人作成の手間を減らしつつ、より広い範囲への掲載準備も効率的に行えるのは、忙しい担当者にとって嬉しいポイントと言えるでしょう。

「百聞は一見に如かず」ということで、ここからは実際の操作画面のイメージとともに、使い方を具体的に解説していきます。操作自体は驚くほど簡単なので、ぜひ流れを掴んでみてください。

まず、Indeedの企業用管理画面にログインし、「求人票を作成」ボタンから作成画面へ進みます。
すると、画面に「求人作成AIサポートで求人票を作成する」という選択肢が表示されますので、ここにチェックを入れて「続ける」をクリックします。たったこれだけで準備は完了です。

【注意点】

私たちが試したところ、同じアカウントでもログインするPCによって、このAIサポート機能の選択肢が表示される場合とされない場合がありました。もしこの項目が表示されない場合は、まだお使いの環境（アカウント）で機能が利用できない可能性があります。

次に、AIが文章を生成するために必要な「求人の基本情報」を入力します。
入力・選択項目は「職種名」「職種カテゴリー」「雇用形態」「勤務形態」「勤務地」といった、求人票の骨子となる基本的なものだけです。ここでの入力内容がAIの生成精度に影響するため正確に入力しましょう。

入力が完了したら「続ける」をクリック。いよいよAIが原稿を作成します。

基本情報を送信すると、AIが求人原稿のたたき台（キャッチコピー、仕事内容、アピールポイント、求める人材など）となるプレビュー画面が表示されます。

「一般事務」で生成された内容は上記の通りです。
一般事務の求人票の模範解答のように感じましたが、皆さまのご感想はいかがでしょうか？

生成された内容を確認し、問題なければ「続ける」ボタンをクリックすると、以下のように編集画面に進みます。

ここからが、採用担当者様や私たち採用支援会社の腕の見せ所です。
AIが生成したのは、基本は押さえてはいるものの、あくまで一般的な「優等生」の文章です。このままでは貴社の本当の魅力は伝わることはないでしょう。生成された内容を確認し必要に応じて修正すると共に、画像や必須入力項目を追記し求人票を仕上げていきます。

【注意点】

特に「給与」「休日・休暇」「待遇・福利厚生」といった条件面は、非常に汎用的な内容で生成される傾向があります。応募者が最も重視する部分ですので、必ず自社の規定に合わせて正確な情報に修正してください。

実際にこの「求人作成AIサポート機能」を使ってみて、私たち求人原稿制作のプロが「何を感じたか」。期待を上回った点、そして「ここを理解して使わないと失敗するな」と感じた点を忖度なしの本音でレビューしていきます。

正直なところ「AIなんて…」と少し侮っていた部分もありましたが、実際に使ってみると人事・採用担当者にとって明確なメリットとなり得る点があると感じられました。

求人票の作成で最も時間がかかるのが、何もない状態から文章の骨格を作り上げる「0→1」の作業です。このAI機能は、その一番大変な部分を数分で肩代わりしてくれます。これにより、採用担当者は面接や候補者フォローといった、人でなければできないコア業務に集中できる時間を増やすことができます。この時短効果は、想像以上に大きいと感じました。

「文章を書くのが苦手…」という担当者の方でも、この機能を使えば一定レベルの整った求人票を短時間で作成できます。担当者によって原稿のクオリティに差が出てしまうといった「属人化」の問題を解消し、企業として発信する求人情報の品質を均一に保つ上で非常に有効だと感じました。これは特に採用チームを複数名で運営している企業にとっては大きなメリットと言えるでしょう。

長年似たような職種の求人票ばかりを作成していると、どうしても表現が固定化しがちです。今回、AIが生成した文章を見て「なるほど、そういう切り口があったか」「このキーワードは候補者に響くかもしれない」といった新しい発見があったのも事実です。AIを「発想の壁打ち相手」として使うことで、自社の魅力の新たなアピール方法を見つけるきっかけになる可能性を秘めています。

一方でAIの生成物をそのまま使うことには大きなリスクも伴いますし、Indeed自体もこのように言及しています。

以下のポイントを理解し「AIとの上手な付き合い方」を身につけることが成功のカギと言えるでしょう。

AIが生成するのは、文体や読みやすいレイアウトは整っているものの、あくまで基本情報として入力された職種名などから推測される一般的な文章です。私たちが試した限りでは、Indeedのアカウントに登録されている企業情報や過去に作成した他の求人原稿の内容については、考慮されていない印象でした。

つまり、AIが作るのは「無個性な優等生」の文章。そのままでは貴社ならではのカルチャーや働く魅力、どんな想いで仲間を募集しているかという「魂」が伝わりません。生成された文章を“素材”、 “レイアウト見本”として、必ず人の手で具体的なエピソードや熱意を追記・修正する作業が不可欠です。

Indeedの公式案内には以下のような記載があります。

専門性が非常に高い職種や市場にあまり存在しないニッチなポジションの場合、AIが適切な文章を生成できない可能性は高いでしょう。そのようなケースでは無理にAIを使わず、従来通りじっくりと原稿を作成する判断も必要です。

これは非常に重要な点ですが、Indeedは「生成された内容が、掲載時の審査基準をすべて満たしているとは限らない」と明記しています。AIが生成したからといって、それがIndeedの掲載ポリシーをクリアしている保証はありません。誤った情報や不適切な表現がないか、最終的な内容の確認と責任は、すべて求人を掲載する企業自身にあります。AIはあくまでアシスタントと割り切り、ダブルチェックを怠らないようにしましょう。

ここまで「求人作成AIサポート機能」についてレビューしてきましたが、最後に「結局この機能はどんな人にとって特に有効なのか？」を、私たちプロの視点からまとめてみたいと思います。

以下のいずれかに当てはまる方であればIndeedの「求人作成AIサポート機能」は、日々の業務を助ける強力なツールとなる可能性があります。ご自身の状況と照らし合わせてみてください。

一方で、私たちは「ベテランの採用担当者」にこそ、この機能を試してみてほしいと感じたのも事実です。
ベテランの採用担当者であれば、長年の経験で培った「自社ならではの勝ちパターン」を持っている方も多いでしょう。しかし、それが時に表現のマンネリ化に繋がっていることもあります。

そこで、あえて一度AIに原稿を作らせてみるのです。自分では使わない言葉選びや意外なアピールポイントの切り口など、AIの客観的な視点から新たなヒントが得られるかもしれません。AIを「思考の壁打ち相手」として活用し、ご自身の原稿作成スキルをさらにブラッシュアップする。そんな使い方も非常に有効だと感じました。

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今回は、Indeedの「求人作成AIサポート機能」について求人原稿制作のプロの視点からレビューしました。結論として、この機能は間違いなく、採用活動を効率化する「強力なツール」であると言えるでしょう。特に「0→1」の原稿作成にかかる時間を大幅に削減できる点は、多忙な採用担当者にとって計り知れない価値があるでしょう。

ただし、忘れてはならないのは、AIはあくまで「たたき台」を作る優秀なアシスタントに過ぎないということです。AIが生成した整った文章だけでは、候補者の心を本当に動かすことはできません。

最終的に「この会社で働きたい」という求職者の強い応募意欲を引き出すのは、その企業ならではのカルチャーや事業への想い、そして未来の仲間への期待を込めた、血の通った「人の言葉」です。AIという賢いアシスタントを使いこなし、そこで生まれた時間を使って、いかに自社ならではの魅力をプラスできるか。これからの採用担当者には、その「編集力」がより一層求められるようになるでしょう。

…とはいえ、「その『自社ならではの言葉』や『本当の魅力』を見つけ出すのが、一番難しいんだよ」と感じられた方もいらっしゃるかもしれません。私たち内藤一水社は、まさにその「言葉を見つけ出す」プロフェッショナルです。客観的な視点で貴社の強みを分析し、求める人材に響く求人原稿へと昇華させるお手伝いをしています。

• 「AIをうまく活用しつつ、もっと効果的な採用を実現したい」
• 「自社の魅力をどう表現すればいいか、専門家の意見を聞いてみたい」

もし求人票の作成でお悩みごとがあれば、ぜひ一度、私たちにご相談ください。貴社の採用活動が成功するよう、全力でサポートいたします。