Indeed PLUSで採用効果を最大化する3つの要点｜掲載設定・原稿作成・改善活動の実践テクニック

「Indeed PLUSを導入したものの、期待したほどの応募が集まらない…」
「これから始めるが、何から手をつければ効果的なのか分からない」
多くの人事・採用担当者が、このような課題に直面しているのではないでしょうか。

Indeed PLUSは決まったプランがないからこそ、自社の採用目標に合わせて“オーダーメイド”で戦略を組み立てられるのが最大の強みです。その効果は、まさに自社の取り組み次第で大きく変わります。つまり、そのポテンシャルを最大限に引き出すには、明確な戦略と具体的な実践テクニックが不可欠なのです。

本記事では、Indeed PLUSの採用効果を最大化するために欠かせない「掲載設定」「原稿作成」「改善活動」という3つの要点に絞り、明日から使える実践的なノウハウを徹底解説します。この記事を読めば、貴社の採用活動を成功へと導くための具体的な道筋が見えるはずです。

Indeed PLUSを効果的に活用するためには、まずそのサービスの特性と、根底にある思想を理解することが不可欠です。ここでは、すべての戦略の土台となる2つの大原則について解説します。

Indeed PLUSが従来の求人広告と大きく異なるのは、決まった掲載期間や料金プランが存在しない点です。これは、貴社の採用目標や課題に合わせて、あらゆる要素を柔軟に設計できることを意味します。まさに、採用戦略を「オーダーメイド」で仕立てるようなサービスと言えるでしょう。

具体的には、以下のような柔軟性があります。

そして、Indeed PLUSの最大の強みは「掲載しながら改善できる」ことです。
掲載を開始し、クリック数や応募率といったデータを見ながら、「もっと効果を出すにはどうすれば良いか？」を考え、原稿や設定を修正していく。この継続的な改善サイクルこそが、採用成功への王道です。Indeed PLUSは、一度掲載したら終わりではなく、データに基づいて改善を重ねることで効果を最大化していくサービスなのです。

Indeed PLUSのすべての取り組みにおいて、最も重要な考え方はIndeedが掲げる「Job Seeker First（求職者第一主義）」です。これは、あらゆる判断を「求職者にとって、これは分かりやすいか？魅力的か？」という視点で行うことを意味します。
なぜなら、Indeedのプラットフォーム自体が、求職者の利便性を最優先に設計されているからです。そのため、求職者にとって不親切な求人や分かりにくい情報は、結果的に評価されにくくなります。

求職者の行動フローに沿って、この「求職者視点」を具体的に考えてみましょう。

貴社の魅力を、求職者の心に届く言葉と情報に翻訳すること。これが、Indeed PLUSで効果を出すための本質であり、最も確実な成功法則です。

Indeed PLUSでの採用活動は、まず戦略の土台となる「掲載設定」から始まります。プランという決まった型がないからこそ、自社の採用目標を「期間」「予算」「キャンペーン」という3つの要素に具体的に落とし込み、最適な計画を立てることが成功への第一歩です。

Indeed PLUSには「〇週間プラン」のような決まった掲載期間はありません。そのため、「いつまでに採用したいか」というゴールから逆算して、柔軟に期間を設定します。
例えば、「4月1日に入社してほしい」という目標があれば、選考や内定手続きにかかる時間を差し引いて「掲載終了の目安」を決め、そこから逆算して掲載を開始します。

期間を検討する上で重要なポイントが2つあります。

予算も同様に、決まったプランはありません。そこで一般的によく使われるのが、1応募あたりの費用である「応募単価（CPA）」を基準にする考え方です。CPAは管理画面で効果を測りやすく、目標設定がしやすいためです。

予算の決め方には、大きく2つのアプローチがあります。

適切な応募単価（CPA）を設定するには、以下の4つの情報を総合的に判断することが重要です。一つの情報に偏ると、現実とかけ離れた目標になってしまうため注意しましょう。

1. 自社の過去実績： 過去の採用で、1応募あたりいくらかかったか。
2. 同業他社の実績： 競合はどのくらいの単価で採用しているか。
3. 求人媒体の相場： 募集する職種やエリアの一般的なCPA相場。
4. 自社の希望： 今回の採用で、許容できるCPAはいくらか。

「自社の過去実績」は把握できても、「同業他社の実績」や「求人媒体の相場」といった外部のデータを自社だけで正確に集めるのは、非常に難しいのが実情です。

もし客観的なデータがないまま感覚で目標CPAを設定してしまうと、「相場より高すぎる設定で予算を無駄にしてしまった」あるいは「目標が低すぎてまったく応募が集まらない」といった事態に陥りかねません。

Indeed PLUSの運用実績が豊富な採用支援会社や広告代理店は、多くの企業の支援を通じて、職種やエリアごとのリアルタイムな市場データを保有しています。こうした専門家の知見を活用することで、より精度の高いCPA目標を設定でき、予算の最適化と採用成功の確率を大きく高めることが可能です。

「キャンペーン」とは、複数の求人をグループ化し、そのグループごとに予算や期間を設定できる機能です。これにより、どの求人にどれだけ予算を配分するかをコントロールしやすくなります。

キャンペーン内の予算は、応募が集まりやすい求人に自動的に多く配分される傾向があります。例えば、「営業職（採用難易度：高）」と「事務職（採用難易度：低）」を同じキャンペーンに入れると、応募の集まりやすい事務職に予算が偏ってしまう可能性があります。

これはIndeedの運用AIが「予算内でクリック数を最大化する」ことを最優先し、クリック効率の良い求人へ予算を多く配分するために起こります。AIは採用の重要度や難易度までは判断してくれません。

このAIの特性を理解し、重要な求人に確実に予算を投下するためには、採用したい求人の特性に合わせてキャンペーンを分けることが極めて重要です。

• 職種別：「営業職」と「事務職」で採用目標が異なる場合。
• 雇用形態別：「正社員」と「アルバイト」で予算を分けたい場合。
• エリア別：「東京本社」と「大阪支店」で採用を進める場合。
• 緊急度別：「急募の求人」と「通常募集の求人」を分ける場合。

キャンペーン設定に「唯一の正解」はありません。「どの求人を最優先で採用したいか？」「それぞれの目標は何か？」という自社の採用戦略を明確にし、最も効果的だと考えられるオーダーメイドの設計を心がけることが成功の鍵です。

掲載設定という土台ができたら、次はいよいよ採用活動の心臓部である「原稿制作」です。ここは「求職者第一主義」を最も体現すべきパートであり、原稿の質が応募数や応募者の質を大きく左右します。
求職者が応募に至るまでの「検索→選択→応募」という3つの行動ステップに合わせて、効果を高めるポイントを見ていきましょう。

＜求職者の行動：検索＞
Indeed PLUSには、広告枠のような決まった掲載場所がありません。そのため求職者が検索したキーワードと原稿内の言葉が一致して初めて、あなたの会社の求人が検索結果に表示されます。つまり、適切なキーワードがなければ、求職者に存在を知ってもらうことすらできません。

ペルソナ設定とキーワード挿入のコツ
まずは、「どんな人に来てほしいか？」というターゲット像（ペルソナ）を具体的に描きましょう。その人が仕事を探すとき、どんな言葉で検索するかを想像します。
例： 20代で未経験からIT業界に挑戦したい人なら…
「IT 未経験」「プログラマー 研修あり」「エンジニア 学歴不問」

同時に、多くの求職者が共通して使用する「人気キーワード」を意識することも重要です。 例えば「正社員」「未経験」「土日祝休み」「在宅ワーク」といった言葉は検索される回数が非常に多く、これらのキーワードを適切に含めることで、より多くの求職者の目に触れるチャンスが生まれます。

ペルソナが検索しそうな少しニッチな言葉と、多くの人が使う人気の言葉をバランス良く組み合わせ、仕事内容や求める人物像の説明文の中に、自然な文章として盛り込むのがポイントです。単語をただ並べるだけの行為は、Indeedのポリシー違反と見なされる可能性があるので注意しましょう。

＜求職者の行動：選択＞
検索結果に表示された求人は、いわば本屋の平積みの状態です。求職者はここで、どの求人の詳細を見るか（どの本を手に取るか）を瞬時に判断します。この「第一印象」でいかに興味を引けるかが、クリック率を大きく左右する要因となります。

特に、以下の4つの要素は工夫次第で求職者の心を動かせます。

会社の魅力をこの4つの要素に凝縮し、求職者が「お、この求人ちょっと見てみようかな」と、思わずクリックしたくなるような仕掛けを作りましょう。

なお、Indeed掲載時に気をつけたい職種名の書き方については以下の記事に詳細をまとめていますので、併せてご確認ください。

＜求職者の行動：応募＞
求人詳細ページは、求職者が応募を決めるかどうかの最終判断を下す場所です。まさに応募への“最後の一押し”となる重要なパートです。Indeed PLUSはプランによる文字数制限などがないため、貴社の魅力を存分に伝えましょう。

Indeed PLUSの活用において求人掲載はゴールではなくスタートです。ここからは、掲載データを見ながらPDCAサイクルを回し、効果を最大化していく「改善活動」のフェーズに入ります。
掲載して終わりではなく、この改善活動を計画的に行えるかどうかが、採用成功の大きな分かれ道となります。

効果が出ていないから、そろそろ何か手を打たないと…」というような、場当たり的な対応は避けなければなりません。事前に「いつ、どの数値が、どうなっていたら、何をするか」という改善計画を立てておくことが、Indeed PLUSを成功させる上で非常に重要です。

なぜなら計画がないと、効果の判断が担当者の「感覚」に依存してしまうからです。

• 担当者A：「先週より応募が来ているから、まあ順調だろう」
• 上司B：「目標達成には程遠い。効果が出ていないじゃないか」

このように、関係者間での認識のズレが生じ、適切なタイミングでのアクションを逃してしまいます。事前に客観的な指標で計画を立てておくことで、誰が見ても「今、改善すべきだ」という判断が下せるようになり、スムーズな意思決定と行動に繋がります。

では、具体的にどのような計画を立てれば良いのでしょうか。効果的な改善活動を行うために、事前に設定すべき目標は大きく3つあります。

この中間目標をクリアできていなければ、「何か課題がある」と客観的に判断でき、すぐに行動に移せます。

この「中間目標」と「改善時期」の2つをセットで決めておくことこそ、Indeed PLUS特有の、そして最も重要な成功の秘訣と言えます。

事前に改善計画を立てておけば、あとは実行あるのみです。
もし掲載効果が計画よりも遅れていても、焦る必要はありません。それは「改善のチャンス」です。中間目標のどの数値が悪いのか（クリック数が少ないのか？応募率が低いのか？）を確認し、原因に応じた対策を打ちましょう。

• クリック数が少ない場合 → 「検索結果画面」の職種名やキャッチコピー、画像に問題があるかも？
• 応募率が低い場合 → 「原稿詳細」の内容が薄い、または応募のハードルが高いのかも？

Indeed PLUSは、こうしたトライ＆エラーを柔軟に繰り返せるのが最大の強みです。計画的にデータと向き合い、粘り強く改善を続けることで、採用目標の達成確度は着実に高まっていくでしょう。

本記事では、Indeed PLUSで採用効果を最大化するための3つの要点について解説してきました。

• ステップ1：掲載設定
  「いつまでに、どんな人材を、何人採用したいのか」という自社の採用目標を明確にし、それを「期間」「予算」「キャンペーン」という具体的な計画に落とし込む。
• ステップ2：原稿制作
  「求職者第一主義」の視点に立ち、キーワード・検索結果画面・原稿詳細のすべてにおいて、ターゲットとなる求職者の心に響く情報設計を行う。
• ステップ3：改善活動
  掲載して終わりにせず、事前に立てた「改善計画」に基づいてデータと向き合い、PDCAサイクルを回し続けることで効果を最大化する。

ご覧いただいた通り、Indeed PLUSは、ただ求人を掲載するだけのサービスではありません。自社の採用戦略や工夫が、ダイレクトに結果として返ってくる、非常に戦略的なツールです。

だからこそ、成功の出発点は「自社の採用課題は何か？」「本当に求める人物像は誰か？」という徹底した自己分析にあると言えます。

とはいえ、「自社に最適な応募単価（CPA）が分からない」「どんなKPIを設定すれば良いか不安だ」と感じる方もいらっしゃるでしょう。そうした場合は、Indeed PLUSの運用実績が豊富な内藤一水社などの専門家を頼るのも有効な手段です。客観的なデータや知見に基づいたサポートを受けることで、より早く、確実に成果へと近づくことができます。