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採用事情
人手不足が深刻化し、人材獲得競争が激化する現在、人材確保に課題を抱えている企業は少なくありません。特に若手人材の採用に苦戦している企業が多く見受けられます。
そのような中、新たな選択肢として注目を集めているのが「第二新卒採用」です。
第二新卒は、新卒採用と中途採用の良い面を併せ持ち、ポテンシャルと即戦力の間を埋める存在として、多くの企業から熱い視線が注がれています。
本記事では「第二新卒採用」を成功に導くための完全ガイドとして、基本定義やメリット、中途採用との違い、確保戦略について解説していきます。第二新卒採用で人材を確保し、人手不足解消の一助となれば幸いです。
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「第二新卒」という言葉は知っていても、具体的な定義やなぜ今、第二新卒が注目を集めているのか十分に理解しきれていない採用・人事担当者の方もいるのではないでしょうか。
ここでは、「第二新卒」の採用を始める前にまずは知っておきたい、基礎知識を以下の項目でまとめました。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
「第二新卒」という言葉は、人事採用の現場で広く使われていますが、実は明確な法的定義や統一された基準はありません。一般的には、大学や大学院、短大、専門学校などを卒業後、一度は企業に就職したものの、数年程度(おおよそ3年以内)で離職し、転職活動を行う若手求職者を指します。
これらを踏まえ、新卒3年以内の人材の採用を「第二新卒採用」、3年以上の勤務経験がある人材や即戦力の採用を「中途採用」と、切り分けている企業が多いようです。
まずは、第二新卒採用に注目が集まっている背景を確認しましょう。
近年の新卒採用においては、就職希望者や内定者が企業の求める人数に達さない、いわゆる「売り手市場」となっています。2025年3月卒業予定の大学生・大学院生の求人倍率は1.75倍。直近4年を見ても、連続で上昇しています。
この「売り手市場」は今後もしばらく続くものと見られており、多くの企業が新卒採用で苦戦を強いられることが予想されます。
引用:リクルートワークス研究所「ワークス大卒求人倍率(2025年卒)」
そして、新卒採用で人材を確保できたとしても、入社3年以内に離職する早期離職者も少なくないのが現状です。下記のグラフを見ると10人に3人が早期離職していることが分かります。
さらに、早期離職の穴埋めとして、即戦力の中途採用を考える企業も少なくありませんが、それも難しくなってきているのが現状です。
株式会社ビズリーチ「中途採用に関するアンケート(2021)」によると、下記のグラフの通り、77.1%の採用担当者が、3年前と比べて即戦力採用の難度が高まっていると実感していることが分かりました。
各企業の採用担当者が考える難度が上がっている理由としては、「他社も採用スピードが上がってきている」「在宅勤務によりオンライン選考が活発化し、優秀な人材の採用競争が激化」「異業界との競合が激しくなった」などが挙げられています。
つまり…
このように、新卒採用、中途採用ともに人材獲得が難しくなる中で、企業が新たな人材ソースとして注目しているのが「第二新卒」です。
第二新卒は、一定の社会人経験を持ちながらも、新卒のようなポテンシャルや柔軟性を兼ね備えています。企業文化への順応性も高く、長期的な育成を視野に入れた採用が可能です。まさに、第二新卒は「中途採用の中の新卒」とも言える存在として、現代の採用難を乗り越える一手として期待されているのです。
また、終身雇用制度が変化し、個人のキャリア形成の柔軟性が重視される現代において、第二新卒採用は企業と求職者双方にとって合理的な選択肢となりつつあります。
第二新卒の採用メリットは多くありますが、その中でも以下の3点に絞って解説します。
第二新卒はすでに就業経験があり、即戦力とまでは言えませんが、社会人としてのマナーや基本的なビジネススキル(報連相、メールの書き方、会議の進め方など)を持っている人も少なくありません。そのため、企業が一から育成する必要がなく、新卒と比べて教育や研修の時間とコストを抑えられる点が魅力です。
また、多様な経験や視点を持つ人材を獲得できる可能性が高い点も魅力です。新卒採用では出会えない、異業種での経験や、前職での成功・失敗体験を持つ第二新卒は、組織に新しい風を吹き込み、活性化に貢献します。
さらに、早期離職のリスクを低減できる可能性も期待できます。一度社会に出た経験から、仕事や企業に対する理解が深まっているため、入社後のミスマッチが起こりにくく、長期的な活躍を期待できます。
第二新卒 | 新卒 | |
---|---|---|
社会人経験 | 3年以内 | なし |
採用時期 | 通年採用が可能 | 年度初めに集中 |
スキルセットの多様性 | 前職での経験やスキルを考慮可能 | 統一的な基準での採用 |
教育コスト | 教育コストが低い | 教育コストがかかる |
採用リスク | 一度の就業経験を基に適性を判断可能 | 初めての就業になるため、ミスマッチが起こる可能性がある |
中途採用者は即戦力として期待されるため、既存のスキルを活かせる業務に限定して任されることが多いですが、第二新卒は新卒に近いポテンシャル採用のため、育成方法によっては将来的に幅広い業務をこなせるように成長を遂げることも可能でしょう。
また、第二新卒は企業文化への順応性が高い傾向があります。中途採用者は前職の企業文化や仕事の進め方が染み付いているため、新しい環境への適応に時間がかかる場合があります。一方、第二新卒は社会人経験が浅く、組織文化の吸収力が高いため、企業の方針や価値観にスムーズにフィットしやすいのが特徴です。
さらに、第二新卒はキャリアの初期段階にあるため、中途採用の経験豊富な人材と比べて給与水準が低めに設定される傾向があります。これにより、企業の人件費負担を軽減できます。
第二新卒は職歴が浅く、既存の価値観に縛られていないため、企業に新たなエネルギーをもたらし、組織に組み込むことで、組織の若返りや活性化が期待できます。
また、固定概念にとらわれることなく、新しいアイデアや発想を生み出すポテンシャルを併せ持ちます。
長期的な視点で会社に合う人材を育てたい、その上で将来的に幹部や会社の中心を担ってもらいたい、そんな企業には第二新卒が適していると言えるでしょう。
第二新卒の採用には、メリットがある反面、デメリットや注意する点も存在します。
これらをしっかり踏まえた上で第二新卒採用に取り組みましょう。
当然ですが、第二新卒の応募者のスキルや経験には幅があります。
特定の専門知識や高度なスキルは、中途採用者に劣る可能性があり、期待していたスキルレベルに達していない場合、教育コストが予想よりも増えてしまう可能性があります。
また、経験の質とスキルレベルには個人差が大きい点も考慮が必要です。 前職での職種や業務内容、企業規模、業界などが多様であるため、一概に「第二新卒」と括っても、スキルレベルは大きく異なります。 そのため、採用担当者は求職者一人ひとりの経験やスキルを 慎重に見極める必要があります。
第二新卒の多くは、前職において短期間での離職を経験しており、再び早期離職するリスクがゼロではありません。入社後のキャリアパスや成長機会の不明確さが早期離職につながることもあるので、定着支援は必要不可欠です。
新しい環境への適応やキャリア形成に対する不安への配慮も必要となるでしょう。
第二新卒を採用する際、選考において求職者の「前職の退職理由を確認する」 ことが非常に重要です。応募者の価値観や適性を把握しやすく、再びミスマッチが起こるリスクを低減できます。
特に現在は、新卒採用における“選考の早期化”が進んでいます。そのため、自己理解や企業研究などが不十分なまま新卒入社し、理想と現実のギャップ・ミスマッチに気付き、早期離職してしまった、というケースも少なくありません。
「前職の企業文化が合わなかった」「前職ではキャリアパスが不明瞭だった」など、合理的な理由がある場合は、その点を気にかけながら育てていきましょう。
一方、「根気が足りない」「人間関係が原因」などの理由では、また同じ理由で離職してしまう可能性もゼロではないので注意が必要な場合もあります。
第二新卒と中途採用の違いについては簡単に先述しましたが、ここではさらに深堀りして比較していきます。併せて、企業・部署に適した人材についても解説していきますので、参考にしてみてください。
<第二新卒と中途入社の比較>
第二新卒 | 中途採用 | |
---|---|---|
社会人経験 | 3年以内 | 3年以上 |
主な採用目的 | 長期育成、ポテンシャル重視 | 即戦力の確保 |
給与水準 | 新卒に近い水準 | 経験に応じて高め |
社内文化適応 | 柔軟に適応可能 | 既存の価値観や方法論に縛られる場合あり |
教育コスト | 基本的な育成は必要 | 最小限、または即戦力として期待 |
採用リスク | 初期経験をもとに慎重な選択が必要 | 即戦力としての期待が高い分の ミスマッチリスクは多少あり |
第二新卒と中途採用、どちらを選ぶべきかは、企業の状況や求める人物像によって異なります。ここでは、より具体的なケースを想定し、それぞれの採用手法が適している企業・部署の特徴を解説します。
第二新卒採用は、将来への投資として若手人材を育成したい企業や、組織の活性化を図りたい企業に適しています。
育成文化が根付いている企業であれば、第二新卒の吸収力と成長意欲を最大限に活かせるでしょう。OJTや研修制度を通じて、社会人経験の浅さをカバーし、自社に必要なスキルや知識を丁寧に指導することで長期的な活躍が期待できます。また、変化を求める組織にも適しています。第二新卒は、新しい環境への順応性が高く、既存の枠にとらわれない柔軟な発想で、組織に新風を吹き込んでくれるでしょう。
さらに、採用コストを抑えたい企業にもメリットがあります。中途採用に比べコストを抑えつつ、将来性豊かな若手人材を獲得することができます。
適している企業規模・組織フェーズ例
中途採用は、即戦力を求める企業や、特定のスキル・経験を持つ人材をピンポイントで採用したい企業に適しています。
すぐに戦力となる人材が不可欠な企業、例えば、急なプロジェクト立ち上げや欠員補充が必要な場合には、経験が豊富で早期の成果が期待できる中途採用者が頼りになるでしょう。また、特定の専門スキルが必須な職種、例えば、高度な技術職や専門知識を要する職種では、中途採用で経験者をピンポイントに探すのが効率的です。
さらに、組織体制が確立している企業であれば、中途採用者はスムーズに業務に馴染み、即戦力として活躍しやすいでしょう。受け入れ体制が整っている環境でこそ、中途採用者の経験と能力を最大限に活かすことができます。
適している企業規模・組織フェーズ例
第二新卒採用を成功させるためには、適切なターゲット層に効果的にアプローチする戦略が不可欠です。闇雲に求人広告を掲載するだけでは、求める人材に巡り合うのは難しいでしょう。
ここでは第二新卒採用を成功させるための具体的な確保戦略を以下の項目に沿って解説します。
これらを参考に第二新卒採用の成功に向けて具体的なアクションプランを検討しましょう。
第二新卒採用を成功させる最初のステップは、適切な求人媒体を選び、ターゲット層に効果的にリーチすることです。
一口に求人媒体と言っても、様々な種類がありそれぞれに特徴が異なります。例えば、第二新卒の登録が多い求人サイトを活用する、転職エージェントを通じてピンポイントに人材を紹介してもらう、あるいは採用イベントや合同説明会で直接求職者と接点を持つなど、様々な選択肢があります。
自社の採用ターゲットや予算、求める人物像に合わせて最適な媒体を選ぶことで、採用活動の効率と質を大きく向上させることが可能です。
【資料DL】中途採用ハンドブック(完全保存版)
本資料では、現在の採用マーケットの市況や採用コストの現状、中途採用手法の種類とそれぞれのメリット・デメリット、自社に合った採用手法の選び方や比較など、採用担当者様の役に立つ情報をご紹介しております。
資料をダウンロードする第二新卒採用でまず検討したい求人サイトとして、「Re就活(リシュウカツ)」 は外せません。Re就活は、第二新卒や20代の若手社会人に特化した転職サイトとして、多くの企業人事担当者から支持されています。
Re就活の特徴
近年、若手人材の転職市場において、転職エージェントを利用する求職者の割合は増加傾向にあります。 また、企業側からも従来の求人サイトに加えて、エージェントやダイレクトリクルーティングといった採用手法への関心が高まっています。
エージェント活用は、プロの仲介者を介することで、効率的かつ質の高い採用活動を実現できる手法です。一方、ダイレクトリクルーティングは、企業が主体的に動くことで、より戦略的かつピンポイントな人材獲得を目指せる手法と言えるでしょう。
第二新卒採用において有効なエージェント・ダイレクトリクルーティング、それぞれのメリット、デメリット、そして活用時のポイントを解説します。
エージェント活用
サービス例:Re就活エージェント、マイナビジョブ20’s、dodaなど
エージェント活用を成功させるためには、第二新卒に特化したエージェントを選ぶことが重要です。若手人材の動向や特性を熟知しているエージェントであればより的確なマッチングが期待できます。また、エージェントに具体的な人材要件を明確に伝えることも、ミスマッチを防ぐために不可欠です。求めるスキル、経験、人物像などを詳細に伝えることで、エージェントはより精度の高い人材紹介を行うことができます。
ダイレクトリクルーティングの活用
サービス例: dodaダイレクト、Wantedly、エン転職ダイレクトなど
ダイレクトリクルーティングを成功させるためには、スカウトメールの「個別性」が重要です。テンプレート的な内容ではなく、候補者のプロフィールに応じてパーソナライズされたメッセージを盛り込むことで返信率が高まります。その際に、企業の魅力や働く環境を積極的にアピールすることも忘れてはいけません。求職者はスカウトメールを通じて企業に興味を持つかどうかを判断するため、企業の魅力や特長を十分に伝える必要があります。
ターゲット層が集まる採用イベントや合同説明会を活用することで、企業と求職者の直接交流を促進することができます。
アプローチ方法としては、参加者が気軽に相談できるブースや説明会を設置したり、ポテンシャル採用を意識した柔軟な対応で興味を引き付けたりすることが効果的です。
<転職イベントの例>
・20代・30代転職希望者対象のRe就活「転職博」、「大転職博」
・全国76カ所以上、年間150回以上開催の「マイナビ転職フェア」
第二新卒採用を成功させるためには、求職者の心に響く求人情報を作成することが不可欠です。第二新卒は、将来への期待と不安を抱えながら転職活動を行っています。彼らに「この企業でなら成長できる」「キャリアアップが実現できる」と思わせる求人情報を作成することが重要となります。
求人情報を作成する際には、具体的に仕事内容を書くことはもちろん、就職後の働き方がイメージできるように、キャリアパスや成長機会を分かりやすく提示することが有効です。同時に、求職者の不安を払拭し、応募を後押しするためにも、企業の魅力や働く環境を伝えることも効果的でしょう。
第二新卒採用では、未経験歓迎やポテンシャル採用を打ち出すことで、ターゲット層に求人情報を見てもらいやすくなります。求職者に一目で見つけてもらえるように、冒頭の目につくところに記載しましょう。
第二新卒採用の選考プロセスでは、「ポテンシャル」や「将来性」を見抜き、ミスマッチを防ぐための工夫が求められます。スキルだけでなく、意欲や人柄を評価することが大切です。以下に、ポテンシャルを見抜くための面接での質問例や評価基準例を挙げますので参考にしてください。
また、面接では、オンライン面接を導入する企業が増えています。余計な時間やコストを掛けずに実施できるところがオンライン面接のメリットと言えます。オンライン面接を実施する際の注意点としては、画面越しでの会話は温度感や反応が伝わりにくいことがあるので、質問前のアイスブレイクを長めに取ったり、面接官はリアクションをしっかりと取り、意識的に笑顔を作ったりといったことが挙げられます。
<面接での質問例>
<評価基準>
せっかく優秀な人材を採用できても、育成体制が整っていなかったり、エンゲージメントが低ければ早期離職につながってしまう可能性があります。第二新卒採用を成功させるための重要なポイントを2つご紹介します。
人材がしっかりと定着できるよう、一つひとつを押さえましょう。
第二新卒は即戦力として期待するよりも、基礎を再教育する必要がある場合が多いため、企業側でしっかりとした教育体制を整える必要があります。また、自分のキャリアをまだ明確に定めていない場合も多いため、企業としてキャリアパスを明示し、目標設定のサポートをすることが大切です。
加えて、第二新卒の成長を促進するための研修制度やOJTプログラムの設計にも取り組みましょう。
第二新卒のエンゲージメントを高め、長期的な定着を促進するためには、組織への帰属意識と働きがいを高める施策が不可欠です。
入社後のオンボーディング(組織への定着・戦力化を促進するための取り組み)が不足すると、職場に馴染めず、せっかく人材を採用できたとしても再び早期離職する可能性が出てきます。定期的な面談やサポート体制を整えることで定着率を向上させることができます。
具体的には、メンター制度やフィードバック体制、キャリア相談窓口の設置などが考えられます。社内交流イベントやチームビルディングの実施も有効でしょう。
第二新卒の採用は、ポテンシャル人材を確保できる採用手段として注目されています。一方、第二新卒の求職者にとっても、キャリアの方向性を再検討し、自分に合った仕事に移行するチャンスとなるため、企業と求職者双方にとってメリットが大きい採用手法といえるでしょう。
第二新卒採用には、柔軟性や将来性といった大きな魅力がありますが、採用後の育成や定着を含めたコストとリスクを十分に理解し、採用プロセスを慎重に進めることが成功の鍵となるでしょう。特に、退職理由やキャリアビジョンを丁寧に確認し、企業と求職者のニーズを一致させる作業が重要になります。また、採用後のフォローアップ体制を整えることで、採用した人材を長期的に活躍させる基盤を築き上げることが、企業成長の力強い推進力となるでしょう。
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