2021年2月の採用市場動向

厚生労働省が3月30日に発表した2月の有効求人倍率（季節調整値）は、1.09倍となり前月を0.01ポイント下回りました。
新規求人倍率（季節調整値）は1.88倍となり、前月を0.15ポイント下回りました。
また、総務省が同日発表した2月の完全失業率（季節調整値）は前月と同じ2.9％となりました。

有効求人倍率

有効求人倍率は仕事を探す人1人に対し、企業から何件の求人があるかを示しますが、2月は企業からの有効求人が前月から1.5%減り、働く意欲のある有効求職者も0.3%減少し、有効求人倍率は1.09倍となりました。
有効求人倍率が前月を下回るのは5ヶ月ぶりとなります。

雇用の先行指標となる新規求人数（原数値）は前年同月比で14.6%減少しました。
産業別にみると、宿泊業・飲食サービス業（41.0％減）、情報通信業（23.2％減）、卸売業、小売業（23.2％減）、生活関連サービス業、娯楽業（23.2％減）、運輸業、郵便業（21.0％減）などで減少となり、増えているのは建設業（10.0％増）などとなりました。

失業率

2月の就業者数は6646万人で前年同月比で45万人減少となり、11か月連続の減少となります。
産業別就業者を前年同月と比べると、　｢宿泊業・飲食サービス業｣、｢製造業｣、　｢サービス業（他に分類されないもの）｣などが減少しています。「教育・学習支援業」や「医療・福祉」などは増加しています。

完全失業者数は194万人で前年同月比で35万人増加し、13か月連続の増加となりました。
｢勤め先や事業の都合による離職」が前年同月と比べると、18万人増加しており新型コロナウイルスの影響で離職を余儀なくされた方も数多く含まれるものと推測されます。