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採用事情
若手の獲得や人材不足の解消を考えている企業にとって、高校生の新卒採用は重視すべきポイントのひとつです。ところが高校新卒採用(以降の文章では高卒採用と記載します)には大卒とは異なるルールがあるため、採用活動を実施する前に確認しておきたいという方もいるのではないでしょうか?
採用の基準やルールを把握しておくことで、スムーズな人材確保が可能です。
そこでこの記事では、高卒採用に関するルールについて詳しく解説します。注意すべきポイントも紹介するので、高卒採用を検討している企業のご担当者様は、ぜひ参考にしてみてください。
高校生の新卒採用で何をアピールすればいいの?
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高校生は学校教育が最優先されるため、採用活動が学業の妨げになるようなことは禁止されています。たとえば、学生と直接連絡を取ったり、ハローワークを介さずに求人を出したりする行為は基本的に厳禁です。
詳しいルールについては次に解説しますが、高卒は大卒の新卒採用や中途採用とは明確に異なるルールがあることを、事前に把握しておく必要があります。
まずは高卒採用に関する具体的なルールについて詳しく解説します。
ルールに則って健全な採用につなげるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
高卒採用では、担任や進路指導の先生が生徒一人ひとりの適性や希望を把握した上で、最適な企業を紹介します。
そのため、高卒採用を実施する企業は、ハローワークを通じて求人票を作成し、高校へ情報を伝えるのが一般的な流れになります。
ハローワークに求人票を登録する際には、高卒採用専用の求人票を使用する必要があります。一般の求人票とは異なり、高卒採用に関する特有の項目が設けられているため注意が必要です。また、ハローワークに登録して確認印をもらわなければ採用に進めないため、企業側は計画的に準備を進めていくことが重要です。
高校生が応募できるのは、原則として一人一社とされています。高校生は学校の推薦により応募することになるため、内定が決まったあとは辞退できないのが基本です。
ただし、応募開始直後は一人一社制ですが、一定の期間が過ぎると2社以上の応募が可能になります。高卒採用では9月から募集が開始されますが、そこで落ちてしまった場合は新たに別の会社に応募することになります。その際は、同時に2社応募できるという仕組みです。
なお、一人一社制に関するルールは、都道府県によって異なります。たとえば、東京都の場合は9月5日以降に推薦が開始され、選考は9月16日から。そして、1人2社応募が開始可能になるのが10月1日以降と明記されています。(参考:東京労働局)
多くの県では10月1日から1人2社制が可能になることがほとんどですが、スケジュールが異なる場所もあるため、地域に応じた対応が重要です。
高卒採用の場合、学生と企業の直接交渉は原則禁止です。高校生とコンタクトを取りたい場合は、学校を経由して企業と学生が連絡を取ります。企業側から直接学生に電話をかけたり、メールを送ったりしてはいけません。
これは、高校生は未成年であり、学校や行政が保護しなければならないというルールに則ったものです。また、内定が決まったあとでも、きちんと学校生活に専念するためのルールでもあります。
高卒採用には面接が必須であり、書類のみで合否を決めることはできません。高校生を採用するにあたって、個人の能力や適性をきちんと見た上で選考する必要があるためです。
また、面接は何度も実施するのではなく、1回で終えるのが基本です。なかには面接だけでなく、一般常識テストや適性検査をおこなう企業もあります。
高卒採用では、本人の能力や適性に関係しない事柄で合否を決めてはいけません。
たとえば、以下のような項目が挙げられます。
これらに関する内容は就職差別につながる恐れがあるとみなされるため、採用選考時や面接での質問内容に具体的な制限が設けられています。詳しくは、厚生労働省の「採用選考時に配慮すべき事項」をご確認ください。
こちらでは、高卒を採用するまでの具体的なスケジュールを紹介します。
高卒採用の進め方の全体像を把握したいと考えている採用担当の方は、ぜひ参考にしてください。
4月~5月は、採用を始める前の準備段階です。高卒を何人採用するのか、どの部署に配置するのかを企業内で考えます。
そしてスムーズに採用活動をスタートできるように、ハローワークが求人受付を始める前に求人票を作成したり、高校生に興味を持ってもらえる内容を検討したりしましょう。
たとえば求める資格や人材などを、わかりやすい言葉に変更した高校生向けの求人票を用意することをおすすめします。
なお、ハローワークでは求人申込が始まる前に「新規学卒求人申込説明会」という説明会を実施していることがあります。高卒採用の実施を考えている企業は、説明会への参加が必要になるケースがあるので注意しましょう。説明会に参加しなければ申込用紙をもらえないこともあるため、参加は必須なのか、日程はいつなのかなどを確認しておくと安心です。
なお、多くの地域では4月末から5月にかけて説明会がおこなわれています。
ハローワークで求人申込書の受付が始まるのが6月1日からです。高卒採用では、専用の求人票が必要です。
申込開始がスタートしたら、なるべく早めに登録申請することが大切。企業側が求人票を受け取れるのは7月1日以降です。遅くとも6月中旬までに申請しておけば、7月に求人票を受け取れます。
求人票の交付は申請順であり、6月の下旬に多くの企業が登録を始めるため、早い段階で始めておくと早急なスタートを切れるでしょう。
最短で7月1日から求人票を受け取れます。その後は、高校に求人票を送ったり、高校を訪問して企業のPR活動をおこなったりします。
学生の応募書類提出が9月からになるため、その前に職場見学を実施するのも有効です。興味を持った高校生により魅力的な企業であることをアピールするには、言葉で伝えるよりも実際に見てもらうほうが伝わりやすいでしょう。
また、入社前に職場見学をおこなっておくことで、入社後をイメージしてもらい、ギャップによる早期離職を防ぐことにもつなげられます。
9月より、学校から企業に対して生徒の応募書類が届き始めます。学校側から企業へ応募書類の提出がスタートするのは例年9月5日です。(参考:中学校・高等学校卒業予定者の就職・採用活動時期について[厚生労働省])しかし地域によって日程が異なるケースがあるため、確認しておくと良いでしょう。
応募書類が届いたら、採用の選考を始めます。なお、書類のみで採用可否を決めることはルール違反になるため、面接を1回実施するのが基本です。適性検査や一般常識テストもこの時期におこないます。
高校生は原則として1社しか応募できないため、合否の結果はなるべく早く送るようにしましょう。連絡が遅い企業は学校から不審感を持たれてしまい、合否にかかわらずその後の採用活動に支障が出るリスクがあります。
9月で採用予定人数に達さない場合は、二次募集をおこないます。一次募集で高校生の採用に至らなかった企業は、9月末に高校訪問や求人票を発送するなど、二次募集を実施していることを学生や先生にアピールすることが重要です。
高卒採用の求人票に関する手引き・ルールも確認しておきたいポイントです。ここでは2つのルールについて解説します。
高校生向けの求人票に悩む方は、ぜひ参考にしてみてください。
職業安定法に則って、求人票には労働条件をきちんと明記しなければなりません。記載しなければならない労働条件は、以下のような内容です。
なお、年齢や性別を限定する表現や、身体的な特徴といった差別的な表現は禁止されているので、記載内容はしっかり吟味しなければなりません。
求人票は、職種や給料、就業場所などの基本的な内容を記載するものですが、高卒採用の求人票は、よりわかりやすい内容を心がけることが大切です。
これまで社会人として働いた経験のない高校生にとって、最低限の情報しか書かれていない求人票を見ただけでは、具体的なイメージが湧きません。 どんな仕事・職場なのか、どのように働くのか等を詳しく記載するよう心掛けましょう。
専門用語を使いすぎていないか、難しい言葉を使いすぎて堅いイメージがないかなど、求人票を出す前にしっかり確認してください。
高卒採用のルールやスケジュールを説明してきましたが、あらためて高卒採用に関して、押さえておきたい3つの注意点を紹介します。
それぞれ詳しく見てみましょう。
学校斡旋で採用活動を行う場合は、ハローワークへの登録が必須です。ハローワークを通さずに採用活動をおこなうと、ルール違反となり最悪、採用活動の中断・中止も起こり得ます。
また、採用活動は継続できたとしても、ルールを守らない企業は高校生を不安にさせます。学校側の印象が悪くなり、応募減少のリスクも高まります。
高卒の求人倍率は、大卒に比べると高い傾向にあります。厚生労働省の「令和4年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ」によると、高校生の求人倍率は3.01倍です。リクルートワークス研究所によると、大卒の求人倍率は1.58倍(2023年卒の実績)のため、約2倍高くなっています。
この数字が示すように、決して高校生のほうが採用しやすいわけではない点には留意しなければなりません。
ただしリクルートワークス研究所のデータでは、中小企業に限っては大卒の求人倍率が5.3倍となっているため、高卒採用のほうが求人倍率は低いという結果もあります。高卒・大卒に関わらず、企業の魅力をしっかりアピールし、応募者数を増やす取り組みが大切です。
自社サイトで高卒者向けに採用ページを作成する際は、高校生が対象であることを意識しましょう。
学校に来た求人票の中で気になった企業があった際に、まずどんな職場環境なのかをインターネットで検索する高校生は多いです。求人ページやWebサイトを見たときに、より企業に対して興味を持ってもらえる内容だと、採用につながる可能性が高まります。わかりやすい言葉を使い、先輩社員の紹介など働く環境のイメージが沸くコンテンツを用意しておくことが大切です。
また、高校生がよく閲覧するSNSの活用も有効です。SNSは、職場の雰囲気が伝わりやすいため「人間関係がうまくいくか不安」「職場に馴染めるか心配」といった高校生の悩みを解決する手段となります。
若年層の人材を確保するためには、大卒だけでなく高卒の採用も積極的に行うことが重要です。ただし高卒採用では、高校生と直接コンタクトを取ってはいけない、ハローワークで求人票登録が必要など、きちんと把握しておかなければならないポイントがいくつかあります。
若手を確保したいと考える企業は、高卒採用に関する手引き・ルールを守ると共に、高校生に興味を持ってもらえる内容の採用ページやパンフレットを作成したり、SNSを活用してアピールしていくことが重要になります。
高校生の新卒採用で何をアピールすればいいの?
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